オンラインコミュニティ「おうち英語の会」のご紹介

「おうち英語」と「かけ流し」の本当の意味

先月、何度か「おうち英語勉強会」を開催したところ、おうち英語を始められた方から沢山のご質問をいただきました。

中でも多かったのが「子供がきちんと聞いてくれない」「聞かせようとすると嫌がる」というものでした。

そこで、

「聞いてなくても音が聞こえる状態で流していれば問題ないですよ」

「聞かせようとしないで、さり気なく音を流しておけばそれで良いですよ」

とお伝えしたのですが、今日は、そもそも子供がどういうメカニズムで「かけ流し」から英語を習得するのかを書いてみたいと思います。

言葉を習得するのは人間の本能

誰でも知ってることですが、人間は、基本的に誰でも言葉を習得できる本能を持っています。

ですから、家族の日本語の会話を耳にしたり、テレビやラジオから流れてくる日本語を耳にしているうちに、子供は日本語を覚え、話せるようになっていきます。
(参考:「赤ちゃんどうやって言葉を覚えるか?」)

この時、子供が触れる日本語は「音」です。

その他の雑多な音とともに入って来る日本語の音を選り分け、単語・表現を覚え、その運用ルール(文法)を勝手に学び取り、自然に自分も使えるようになっていきます。

このように習得した日本語は、考えなくても「無意識」のレベルで使えます。

では、人間はどうして言葉を習得できるのでしょうか?

それは、人間の生存に必要な能力だからです。

ちょっと難しい話になりますが、どんな個体でも、生存に必要な能力は成体になるまでに身につける、それが生存本能で、人間にとって「言葉を習得する」というのは、生存本能です。

生存本能により、言葉の習得だけでなく、さまざまな生存に必要な能力を、成体になるまでに学び、習得していくのですが、成体に近づくにつれ、その学びの本能はそんなに働かなくなっていくわけです。

言葉を習得する本能も、乳幼児期には爆発的に働きますが、日本語がしっかりして、世の中のことが大体分かってくると、だんだん眠りに入っていき、成体になる頃には、なかなか働いてくれなくなるため、大人が新しい外国語を習得するのは難しくなります。

成体(大人)になると働きが弱くなる本能

さて、人間に限らず、成体(大人)になるというのは、「生殖可能になる」ということで、生殖可能になると成長はほとんど終わります。

このブログの初期の頃、おうち英語が難しくなるのは「自我」と関係があることを何度も書きましたが、「自我」というのは、「肉体」もっと言えば「生殖機能」と密接に関わっています。

ですから、子供の成長ステージは、生殖機能の発達に伴って変わっていき、第二次性徴で思春期を経て、大人(成体)になっていくわけですが、こうした成長に伴って、言語習得の本能的な能力も少しずつ衰えていきます。

私が「英語は小学生のうちに始めると良い」と言っているのは、「成体になる(=第二次性徴の)前までに始めるのが良い」ということなのです。

本能で英語を習得させるには

では、成体になる前に(成長の途中で)我が子に本能で英語を習得してもらおう、と思ったら何をすればよいか。

英語いう言語(音)を習得するには、何はともあれ、英語の音が入ってこなければなりません

つまり、英語の音を聞かせる必要があります。

そして、その手段としては、おうちの人の語りかけでもいいのかもしれませんが、このブログでは「かけ流し」をオススメしています。

英語は「聞かせる」のではなく「音を届ける」

この「かけ流し」は、決して子供に英語を「聞かせる」ためのものではなく、英語の「音を届ける」ためのものです。

この時、子供がその英語の意味を理解できようができまいが、それはあまり問題ではありません。

まして、子供が「興味を持って」「楽しんで」いるかどうかも関係ありません。

むしろ、興味がなくても、また言葉が理解できないものでも、吸収し、選り分けて、音と意味の関係を言語として習得してしまうのが生存本能なのです。

(ただし、その場面はイメージとして理解できる内容でないと、音と意味が結びつきません)

音が届けば脳は処理を始め、習得する

また「音」というのは物理現象ですから、しっかり聞こえる、はっきり分かるほどの音量でなくても、物理現象としての音波が耳に届けば、その音は脳に届き、脳が処理を始めます

ですから、大きな音である必要はなく、会話を始めたらかき消されるようなBGM程度の音でも、音波が発生している限り、物理現象としてのその音は耳に届き、脳は処理を始めるのです。 (もちろん、子供が喜んで聞いて(見て)いるなら、大きい音でも構いません)

「外国語としての英語」を上達させるのではなく、「第二の母国語」を習得させる

おうち英語で育つ子供は、成体になってから「外国語としての英語」を「自我」で勉強した私達大人とは全く違うやり方で英語を習得します。

子供は、本能によって「第二の母国語としての英語」を「無意識」で習得するのです。

ですから、「自分でも知らないうちに、いつの間にか英語がしゃべれるようになっていた」となるのです。

そんな風に、ラクラクと英語を習得してほしい。

それが、一人でも多くの子供に、私が届けてあげたいと思っている「英語という贈り物」です。

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