おうち英語のゴール:一人で洋書が読めるようになる
英語育児のゴールとしてよく言われるのが、「一人で洋書が読めるようになる」というものです。
私も「おうち英語の進め方」に書いていますが、英語で読書ができるようになると、子供が成長した後も、洋書を読むことで高い英語力が維持できます。
また、日本で育つ子供を「英語ぺらぺら」にするのは親子ともに大変なのですが、「洋書すらすら」にするのは、おうち英語だけでも比較的楽に持っていけますので、これを一つの目標とす流のが良いと思っています。(参考記事:「英語ぺらぺら」ではなく「洋書すらすら」をおうち英語では目指そう)
我が家も「洋書すらすら」を一つの目標として、小さい頃から英語育児をやってきましたし、今でも常に「英語の本を読んで欲しいなー」と思っています。
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おうち英語で育っても、英語の本を自分から進んで読む子は少ない
ですが、現実問題、日本にいて自分から次々と洋書を手に取るようなお子さんは、はっきり言って少ないと思います。
今、うちの子供達も、日本語の本は読むけれど、なかなか洋書は読みません。 「中1帰国子女の夏の読書」にも書きましたが、この夏休みでこの本を1冊読んでくれればいいなー、という程度です。
高1の長女に至っては、夏休みも部活部活(と部活の打ち上げ、あとはちょっと宿題)で、高校3年間でペーパーバック1冊読んでくれれば御の字?というぐらいです(泣)。
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ですが、アメリカにいた時は、逆に日本語の遅れが心配だったので、常に「日本語の本を読んで欲しいな」と思っていました。
それで、日本の本屋がある大都市(LAとかNYとか)に旅行に行くたびに日本語の本を(あっちで買うと高いのに)買っていたにも関わらず、当時は英語の本ばかり読んで、なかなか日本語の本は読んでくれませんでした。 (これは多分、海外在住の日本人家庭に共通の悩みです)
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少し前に「子供が英語をしゃべらない」で、少し大きくなった子供は、必要がなければ英語を(しゃべれても)しゃべらない、と書きましたが、読書についても、子供は自分が読みたいと思わなければ、英語だろうが日本語だろうが、本なんて自分からは読みません。
大人だったら「英語の上達のため、多読がいいと聞いたから」我慢して洋書を読むことはできますが、子供は自分からそんなことはしません。 (もちろん、自分からどんどん洋書を手に取るお子さんもいるでしょうが、その場合は、「うちは運が良い」と喜びましょう!)
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ですから、子供がなかなか自分から洋書を読んでくれなくても「そういうもんだ」と思っておきましょう。
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その気になったらいつでも読めるようしておく
その上で、子供がたとえば「Harry Potter」のような洋書を読めるようにするには、どうすればよいか。
これはもう、子供に嫌がられないように工夫をしながら「取り組み」として親が導くしかないと思います。
例えば… 簡単でなるべく子どもが好む(喜ぶ)絵本を見つくろったり。 音読の取り組みを、上手にご褒美をチラつかせて習慣にしたり(笑)。 夜、時間を取って読み聞かせしたり、オーディオブックを聞きながら一緒に本のページをめくったり。
その過程で、「続きが読みたい!」と思うほど相性の良い本に出会えれば、子供は自分でどんどん読書するかもしれません。
でも、その本を読み終わったら、また何か月も自分からは読まないかもしれません。
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どんなに難しい洋書を読める力があっても、子供は「読みたい時」しか自分からは読みません。
日本語だろうが英語だろうが、読書を習慣にするには、強制ではなく、自分で読書の面白さに目覚めるしかありません。
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とすれば、おうち英語で親にできることは、(普段全然読まなくても)いざ「読みたい」と思った時や読む必要が出てきた時のために、一人で読める読解力(特に語彙)をつけておいてあげることです。
では、いざその時に苦労せずに読めるような読解力をつけるにはどうしたらいいのか。
次回はそれを考えてみたいと思います。
「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。