オンラインコミュニティ「おうち英語の会」のご紹介

おうち英語は難しい?(簡単なこと、難しいこと)

おうち英語って難しいですか? 

私は、「おうち英語で子供をバイリンガルに育てた」と思っているのですが、その道のりを振り返ると「おうち英語で子供をバイリンガルにするのは、なんて簡単だったんだろう!」と思います。

でも「おうち英語の会」にご参加中の「幼い子におうち英語真っ最中」の若いお母さん達は

「おうち英語でうまくいくのは、才能のある一部の子だけで、うちは本当にこれでいいのか?という不安にかられ、ちえみさんに『大丈夫』と言われて安心するも、しばらくするとまた不安になる」

という不安の無限ループなのだそうです(笑)

確かに、私も昔は「これでいいのかな?」と不安になることはあったのですが、今にして思えば「心配することなかったんだな」というのが良く分かります。

今まで体験談を書いていただいた、小学生以上のお子さんに長くおうち英語をされてきた先輩ママさん達も、同じ意見の方が多いです。

でもでも、子供が小さい頃、成果が目に見えて分かる前の段階では「おうち英語って難しい」と感じている方も多いと思うので、今日は「おうち英語って難しい?」ということを考えてみたいと思います。

おうち英語:簡単なこと、難しいこと

結論から言うと、おうち英語には「簡単なこと」と「難しいこと」があるような気がします。

何が簡単で、何が難しいのでしょうか?

おうち英語で簡単なことは「子供をバイリンガルに育てる」ことです。

と言うのは、子供が言語を習得するのは「人間の本能」だからです。

人間の子供は、環境にある言語を本能で習得しますから、おうち英語で「英語の音」を流して子供の育つ環境に英語を与えれば、子供は勝手に英語を習得して、バイリンガルに育ってしまいます。

英語環境を作り出している限り、これは、失敗するのが難しいくらいです。

一方、おうち英語で難しいことは「親の自我を満足させる」ことです。

と言うのは、子供が言語を習得するのは「無意識」の領域で行われることだからです。

おうち英語で「第二の母国語」として英語を習得するのは、親(大人)が英語を「自我で勉強」したのとは全然違うやり方で習得するので、なかなか自然には表に出てこないし、子供自身も上手に出せませんから、習得具合がなかなか分かりません。

そうすると「親の自我」が満足できないのです。

そうすると表面的に「うまく行ってない」ように思えて、ひどい場合には、おうち英語を途中でやめてしまうことすらあるかもしれません。

おうち英語は、表に出てくる成果はなくても、続けてこそバイリンガルが育つのに、途中でやめてしまっては、最終的に無駄だったように思えてしまいます。

そういうケースを見聞きしてしまうと「おうち英語は難しい」と思ってしまうこともあるかもしれません。

おうち英語を「子供をバイリンガルに育てる」ことだと考えれば、「おうち英語は簡単」です。

でも、おうち英語を「親の自我を満足させる」ことだと考えれば、「おうち英語は難しい」です。

このブログの最初に書いたように、おうち英語が将来花開くかどうか、道を分けるのは「自我」と「無意識」だと私は考えています。

子供の「自我」に邪魔されずに、できるだけたくさん「無意識」に習得してもらうためには、おうちの方が「親の自我」を自覚すると良いのではないかと思います。

おうち英語で子供をバイリンガルに育てるのは簡単

私が今「おうち英語は簡単だった」と思えるのは、子供がバイリンガルに育ったからです。

でも、その途中で、華々しい成果やアウトプットがあったか?というと、そんなことはありませんでした。

我が家は、長女小4、次女小1でアメリカに行き、3年間暮らしましたが、渡米するまでの長女は、英会話レッスンで外国人と会話する機会もありませんでしたし、一人でどんどん洋書を読むような子でもありませんでしたし、英検の類も受けさせたことはありませんでした。

その理由は、ひとえに私に子供に手をかけてやる時間的・気持ち的な余裕がなかったからで、次女に至っては、どんな取り組みをしていたかすらも覚えていません。

アメリカに行くまでの我が家は、毎日家でかけ流しをして、日本語の絵本と一緒に英語の絵本を読み聞かせ、長女は小学校に上がってからはパルキッズジュニアをやり、2人で英語のテレビや映画を見ているだけでした。

長女が小1の時、インターナショナルスクールのサマースクールに入れたことがありましたが、英語が全然しゃべれずに、しょげ返って帰ってきて、可哀想な思いをさせたことがあります。(この時のことは →「長女が小1でインターナショナルのサマースクールに入った時のこと」)

それでも、小4でアメリカに行ったら、あっと言う間に英語をしゃべり出し、現地の5年生の授業にもしっかりついていけました。(この時のことは、「通訳翻訳WEB」にコラムを書いています → 前編後編

つまり、アメリカに行くまでは「思ったほど英語をしゃべれるようにもならなかったな」と思っていたのに、実はしっかりバイリンガルに育っていたのです。

おうち英語で「親の自我」を喜ばすのは難しい

私は自分の経験から、おうち英語で「子供をバイリンガルに育てる」のは簡単だけど、「親の自我を満足させる」のは難しい、と思っています。

おうち英語っ子の子供たちは、英語を「第二の母国語」として、親(大人)が英語を勉強したのとは全然違うプロセスで「無意識」で習得していくのですが、日本のように日本語だけが強い環境では、それを上手に表に出すのは、なかなか難しいです。

ところが、「外国語」として英語を「自我で勉強」してきた「親の自我」は、それがうまく理解できず、「こんなにやってきたのに、全然しゃべらない」「こんなにやってきたのに、まだ英語の本を一人で読まない」「こんなにやってきたのに、この子、英語が分かってない?」と不安になってしまうのです。

(そう言えば、以前にも「このまま続けて本当に英語ができるようになるのか、不安です」というお悩みを取り上げました)

不安なだけならいいのですが、それではどうしても我慢が出来なくて、子供の自我と衝突してしまい、おうち英語がますます難しくなってしまうこともありそうです。

私はこれを「おうち英語の最大の障害は、親の自我」と呼んでいますが、心当たりありませんか?(笑)

実は私にも、その昔は(というか今でも)「親の自我」がたっぷりありましたので、サマースクールに入れてみたり、無理矢理プリントやらせてみたり(その後、プリント拒否事件が起きたり)、いろいろありました。

でも、そんな「親の自我」の心配をよそに、アメリカに行ったら、子供たちはあっと言う間に英語をしゃべり出し、学校の勉強で困ることもなくなり、街で私が聞き取れなかった英語を「今、●●って言ったんだよ」と教えてくれるようになりました。

子供たちが小さい頃、必死だった頃のおうち英語は、「私の自我を満足させる」のは難しかったですが、結果的に「子供がバイリンガルに育つ」のは簡単なことでした。

「親の自我」がどうであろうと、おうち英語を続けていく限り、子供はしっかりバイリンガルに育ちます。

でも、親の自我が、子供の自我が抵抗するようなことをしてしまって「英語イヤ」などと言われてしまうと、せっかく「無意識」領域での習得が進んでいても、表面的に「うまく行ってない」ように思えて、ひどい場合には、おうち英語を途中でやめてしまうことがあるかもしれません。

それでは、あまりに勿体ないと思います。

「親の自我」は、なくせないけど、自覚はできる

子供が英語をしゃべってる姿を見たい。

子供が洋書を読んでる姿を見たい。

そんな「親の自我」をなくすことはできません。

でも、それを「親の自我」だと自覚して「おうち英語で『親の自我』を満足させるのは難しい」とあきらめ、それでも「おうち英語で『子供をバイリンガルに育てる』のは簡単なことなんだ」と、覚悟を決めていただくと、おうち英語は、もう少し楽に続けられるかもしれません。

続けてさえいけば、人間の子供だったら、必ずバイリンガルに育ちますから、心配しないで、ただ「おうち英語、親に報いはない」とあきらめて(笑)、肩の力を抜いて、おうち英語を続けていきましょう。

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