オンラインコミュニティ「おうち英語の会」のご紹介

二人の帰国子女

我が家の子供達は日本生まれ日本育ちの日本人ですが、母親のお腹の中にいる時から英語を聞かされて育ち、小学校の時に3年間、父親(私の夫)の仕事でアメリカに住みました。

渡米したのは6月上旬で、長女は小4、次女は小学校に入学したばかりのピカピカの1年生でした。

長女は6月生まれなので、アメリカでは早生まれに当たり、現地校の5年生に入りました。
次女は9月生まれなので、そのまま1年生に入りました。

余談ですが、アメリカの学校は入学式も卒業式もありません。
学校初日からいきなり通常時制でお弁当を持って行き、小学校最後の日も普通の終業式みたいな感じで終わりました。
高校と大学は卒業式がありますが、入学式はなく、私の大学院も入学式はありませんでした。

渡米の時点で日本の小4だった長女は、英語を話す機会はなかったものの、教材としては「パルキッズジュニア」が終わっていて「Magic Tree House」ぐらいだったら自分で読んでいたかもしれません(もうあまり覚えていません)
日本語では「魔女の宅急便 」ぐらいを読んでいました。

一方、次女は多分、ひらがなぐらいは読めたと思いますが、絵本を自分で読めていたかどうか、覚えていません。
「かいけつゾロリ」のシリーズが好きだったので、ブックオフで100円で買える本を買い占めて送った記憶がありますが(笑)、これはアメリカに行ってから、私が読み聞かせしました。

次女は、ひらがなも満足に書けない状態で渡米して、現地校に入って学校では英語(と周りに飛び交うスペイン語)だけの生活になり、やがて家でも英語ばかりしゃべるようになって、日本語(特に漢字)を教えるのに本当に苦労しました。

彼の地にも土曜日にやっている日本語補習校があるにはあったのですが、せっかくアメリカにいるので週末はあちこち遊びに行きたいという夫の希望と、私も、土曜日まで学校に行って勉強するより週末ぐらいはのんびりさせたい(自分ものんびりしたい)という気持ちがあり、補習校には入れませんでした。

そうなると、日本で英語が必要ない以上に、アメリカでは漢字なんて必要ありません。
それでも長女は、3年生まで日本の小学校に通っていたので、帰国後のことを考える想像力があり、教えようとすると聞く態度もあったのですが、次女の方はまだ、そんな先のことをイメージできる年齢ではなく、「なんでこんな訳のわからない文字を毎日書かなきゃいけないんだ!」と、抵抗がひどくて大変でした。

「日本に帰った時、漢字を書けないと本当に大変だよ」と、半ば強制的に毎朝、練習させていましたが、帰国する頃に書いていた漢字は、まったく「外国人が書く漢字」でした。
(結局、帰国してから2年ほど、書き方教室で硬筆と習字を習って、やっと日本人らしい字を書くようになりました)

アメリカでは丸3年過ごして帰国したので、現地の学校で長女は5~7年生、次女は1~3年生を経験したことになります。

私達が住んでいたテキサス州では、小学校はキンダー(年長)から5年生までの6年間、中学校が6年生~8年生の3年間、9~12年生の4年間が高校でした。
小学校には、プリK(日本の年中)という半日だけの就学前クラスもありましたが、これは全員が入る訳ではないようでした。

長女は渡米して5年生に入ったので、小学校には1年間だけ通って、2年目からは中学校に通いました。

長女は、日本語もしっかり読み書きできる状態でアメリカに行ったので、日本語もそんなに失われず、アメリカでは中学の教育を2年間受けたので、英語力もかなりついた状態で帰国しました。

そして、日本の中1の夏に帰国したので、中学校の教育もほとんど日本で受けられ、おかげで高校受験も帰国子女のハンディをそんなに感じずに済みました。
(むしろ、英語ができましたし、帰国後に英検準1級に合格したので内申書に書くことが増えました)

一方の次女は、日本語もまだまだの状態でアメリカに行き、アメリカでは小3の低学年までで帰国したので、発音は家族の中で一番ネイティブっぽく、態度や発想もアメリカ人みたいなところがあるのですが、日本語・英語ともに語彙が貧弱で、言ってみれば中途半端です。

長女はアメリカで身につけてきた語彙で、英検準1級はノー勉でも余裕の合格でしたが、次女は語彙が足りないので、(まだ受けてませんが)2級はラクラク行けそうですが、準1級は厳しい様子です。(過去記事:「中1次女、英検準1級の過去問に挑戦(その2)」

ただ、心配していた次女の日本語は、日本に帰ってから日本語の読書をよくするようになったので、そんなに遅れている感じはしなくなりました。

娘達を見ていると、言語や学習面だけで考えると、長女はちょうど良い時期にアメリカに行ったな、次女はちょっと早かったな、と思います。
(その代わり長女は、小学校の修学旅行も行ってないし、小学校の卒業式・中学校の入学式も経験してないのですが)

でも、二人とも小学校に上がっていたので、旅行一つ取っても幼児連れよりもラクに行けましたし、行動可能範囲がかなり広がっていたおかげで、日本ではできないようないろんな経験もでき、そういう意味では、我が家としては一番良い時期にアメリカに行けたと思います。

アメリカに行った時と日本に帰国した時を比べると、二人とも帰国後の方が、年齢が上がっていた分、適応するための苦労は断然大きかったです。

帰国後、元々いた学校に戻ったわけではなく、それまでと全然違う土地に住んだというのもあるのですが、アメリカの学校が多様性に富んでいて、いろんなことが「うちは(日本人の)うちのやり方で」で済んだのに対し、日本の学校では、とにかく学校全体のやり方や方針に合わせなくてはならないので、慣れないうちは親子ともに本当に大変でした。

(でも、向こうで知り合った日本人駐在家庭の中には、子供が英語が分からない状態で渡米して苦労し、帰国が決まったら「やっと帰れる」と大喜びの家庭もたくさんあったので、やはり我が家にとっては、英語の問題がなかったのが大きかったと思います)

しかし、子供達の言葉の苦労はなかったとは言っても、やはりアメリカに行ったばかりの頃は、何かと苦労もありました。
またいつか、その頃を振り返って思い出すことなども書いてみたいと思います。

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