人間はどうやって母国語をマスターするのか
幼児英語の教材で「母国語方式」というのがあります。(我が家も使いました)
「母国語方式」というぐらいですから、母国語をマスターする仕組みがもともとある訳です。
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では、人間は、一体どうやって母国語をマスターするのでしょうか?
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人間の子供(赤ちゃん)は、周りの環境にある言葉を自然と身につける訳ですが、その言葉とは、文字ではなく「音」です。
人間の赤ちゃんは、周囲に流れる音、言葉だけではなく環境に存在するあらゆる音を脳にため込みます。
そして、そうした音を、音に付随する情報(映像だったり、出来事だったり、お母さんの表情だったり、ありとあらゆる情報)と結びつけて、「この音は言語として意味のある音」「この音は言語ではない音」という分類を自然に行います。
同時に、音をため込んで分類するのと並行して、「言語」として分類された音の「言葉としての法則(文法)」を見つけ出し、言語として周囲に流れている音(周りの人が話していたり、TVなどから流れてきたりする音)、つまり言葉を理解するようになっていきます。
この時、赤ちゃんが聞いている「日本語の音」は、別に「赤ちゃんが喜ぶもの」でもなければ「興味を持つもの」でもありません。
その内容の好き嫌いに関係なく、またことさらに興味を持つでもなく、ただ耳に届いた(脳に届いた)言語を脳が勝手に処理して、その言語をマスターしていくのが、人間の本能としての子供の言語習得能力(ただし期間限定)です。
言葉は脳が勝手に「無意識で習得」している
これが言葉を「無意識で習得」している状態で、「母国語方式」や「イマージョン教育」というのは、この赤ちゃんや幼児の脳の仕組みを外国語の習得にも応用する、ということです。
言葉を話す能力は、人間であれば誰にでも生まれつき備わっている能力で、努力して学習し、習得するものではなく、「育てるもの」だ、という考え方です。
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母国語(日本語)と同じように、外国語(英語)も、赤ちゃんや幼児であれば、脳が勝手に「無意識で習得」してくれます。
我が家もそうでしたが、赤ちゃんの時期から英語育児(CDのかけ流し)をしている家庭では、子供が日本語をしゃべり出すのと前後して、英語もしゃべり出すことが珍しくありません。
子供の脳の中で、両方の言語の「無意識の習得」が勝手に進み、自我の発達と共にアウトプットに進んでいくのでしょう。
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簡単に言葉を「無意識で習得」できる時期と方法がある
言語とは、時期と方法さえ適切であれば、本当に簡単に「無意識で習得」できます。
人間の言語獲得の仕組みについては、まだまだ解明されていないことが多く、研究途上らしいのですが、経験として積み上げられ、成果をあげているやり方はいくつかあります。
必ずしも、母国語方式の教材を買ったり、イマージョン教育の幼稚園や小学校に通わせる必要はなく、むしろ一番ラクで効果が高いのは、赤ちゃん時代におうちで手軽にできることです。
次回は、その具体的な方法をお伝えします。
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