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英語回路の次は語彙(バイリンガルの育て方・その12)

完全に私の独断と偏見による「バイリンガルの育て方」シリーズです。
(前回は、コチラ(番外編)/第1回から読みたい方は、コチラ(その1)

「バイリンガル」または「英語をマスターした状態」になるには、「英語回路」だけではなく「語彙」が必要です。

前回までは、英語回路を身につけるためのインプットについて長々と書いてきましたが、英語回路があっても語彙(イディオムや慣用表現なども含む)が足りなければ、言いたいことを言うにも不自由しますし、相手の言っていることも分かりません。

母国語でもそうですが、英語力も、最後はどれだけの語彙があるかがモノを言います。

言語の習得能力が高い子供は、英語回路は「無意識」で脳が勝手に習得してくれますし、その過程で基本的な語彙も身につけてはいきますので、一応「バイリンガル」には育ちます。

しかし、日本語同様の「学校の勉強についていける」「年齢相応の本が読める」さらに「英検の上の級に合格する」ような英語力を身につけさせようと思ったら、残念ながら「かけ流し」と「意味づけ」だけでは頭打ちになってしまいます。

それでも、英語回路さえ身につけておけば、語彙はあとからいくらでも増強することができますので、そこまで焦ることもないのですが、親としては、せっかく言語習得能力の高い(そして、時間のある)子供時代に、高度な語彙まで身につけてあげたい、という気持ちもありますよね。

だって、大人になってから英単語を覚えるのは大変ですから。

よく、英単語を覚えるのは「バケツにざるで水をすくうようなもの」と言われますが、そのぐらい、覚えたと思ってもすぐ忘れてしまうものです。

一般に「単語は、状況(場面)の中で6~7回出会えば覚える」と言われていますが、私の感覚では、よほど意識して6回出会わないと覚えられません。

最近では、単語を覚えるのは人の名前を覚えるのに似てる、と思うようになりました。

年のせいか、顔見知りの人の名前も1回聞いただけでは覚えられず、6回ぐらい聞いてやっと覚えます(笑)

しかも、そもそも顔見知りでない人は、街で何度すれ違っても、名前は絶対に覚えられません。

同じ単語に英文やニュースで何度も出会ってるのに、なかなか覚えられず、何度も辞書を引いては「あぁ、こないだもこの単語調べたわ」となっています。

と、私の愚痴はこのぐらいにして(笑)、そんな単語の暗記(?)に関しても、言語の習得能力が高い子供は、そんな苦労もなく、わりとラクラク覚えてしまいます。

また、語彙には「聞いて(読んで)分かる=パッシブ」な語彙と、「自分で使える=アクティブ」な語彙があります。

大人が語彙を「アクティブ」にするには、これまたものすごい労力がいりますが、子供の語彙は比較的すぐ「パッシブ」から「アクティブ」に格上げされます。

ですから、おうち英語でも英語回路ができた後は、語彙を増やせるような取り組みにシフトしていけると良いと思います。

ただし、ここでも、大人の英単語の暗記と子供の語彙習得のメカニズムは少し違います。

やはり、子供の生理(本能)にそったやり方で続けていく方が、親も子もラクで高い所までたどり着けます。

ということで(やっと)次回からは、子供英語の語彙の増強について、少し思うところを(例によって、独断と偏見に基づいてですが)書いていきたいと思います。

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