この「おうち英語ブログ」を書き始めたのと同じ頃、私は、英語コーチの仕事も始め、以来、沢山の(大人の)英語学習者にコーチングをさせていただいてます。
現在も数人の生徒さんにコーチング中ですが、今日は「おうち英語アドバイザー」ではなく、「英語コーチ」として、これまでのコーチングの経験から、思うところをつぶやいてみます。
3ヶ月でTOEIC○○点アップ!の真相
会社から求められたTOEICスコアを取るために受講されたAさん。
最初の面談で「全般的に英語は苦手です」とのことでしたが、過去のTOEICが、リスニング400点台でリーディングが200点台というバランスの悪いスコア。
そして、200点台のリーディングも、時間内に解き終われてはいる、とのこと。(リーディングを時間内に終われるのは、スコア900点未満の日本人には珍しい)
一体どういうことだろう?と、お話を伺っていくと、子供の頃、親の都合で海外に住んでいたことがあるけど、その後は特に勉強してこなかったので「英語は苦手」ということでした。
それで納得したのですが、リスニングは「何となく解ける」ので満点近く取れてしまい、また、多くの普通の日本人が間に合わないリーディングも、時間内に解き終われるのでしょう。
でも、リーディングは文法問題や語彙問題に正解できず、トータルではあまりスコアが出ないので、ご本人としては、確かに「英語は苦手」という意識になるでしょう。
これを、おうち英語的観点から見ると、
リスニングは「無意識で習得」した英語で解けてしまう
英語回路ができてるから読むのが早い
でも、「自我での勉強」をしてこなかったから、リーディングが解けない
本当に英語が苦手ならリスニング満点はありえないけど、自我が「英語は苦手」と言ってる
というところかな?と思います。
しかし、こういう人は「音」から英語を身につけているので、単語を覚えて文法を勉強すると、あっという間にTOEICスコア が上がります。
この方も、コーチング受講を機に毎日しっかり勉強されるようになると、あっという間に目標スコアを達成され、最終的には目標より大幅にスコアを伸ばして終了されました。
こういう方が、巷の英語スクールや教材の広告に「3ヶ月でTOEIC〇〇点アップ !」などと登場するんだろうな、と思いましたが、中学からテキスト中心で英語を始め、受験英語育ちの「普通の日本人」は、なかなかこうは行きません。
「勉強の才能」のある人達
去年の春、緊急事態宣言が出て外出できなくなった時期、普段は仕事が忙しい方が「思いがけず自分の自由になる時間ができた」ケースも多かったようで、英語コーチングのお申込みが急に増え、中には、医師や弁護士の資格をお持ちの方もいらっしゃいました。
社会人で受講される方は、英語の勉強は「大学受験以来」という方も多いのですが、国家試験に合格されるような方は、そもそも受験時代に、単語と文法はしっかり勉強されています。
そして、(英語に限らず)効率的な勉強のやり方をご存知で、勉強の習慣もある方々です。
やると決めたら、コーチ(の私)がやいやい言わなくても、毎日きちんと勉強して、毎日きちんと学習報告が届きます。
英語学習のゴールのイメージがはっきりしていて、そのために、資格試験(英検やTOEICなど)を学習のペースメーカーとして、またモチベーションの維持に、上手に使っていかれます。
そして、ご自身も専門家のため「餅は餅屋」の効率の良さを理解されており、英語学習に関しては、専門家であるコーチ(=私)の指導に素直に従ってくださいます。
🌟目標(成功のイメージ)がはっきりしている
🌟基礎(単語と文法)ができている
🌟勉強の習慣がついている
🌟専門家の指導に素直に従う
これで伸びないはずがなく、こういう方々も短期間で英語力を大きく伸ばしていかれます。
先天的なものか後天的なものかは分かりませんが、こういう方々は「勉強の才能」のある人達だと言えます。
頑張っても短期間ではなかなか伸びないケース
一方で、真面目に勉強していても、なかなか英語力やTOEICスコアが伸びないケースがあります。
例えば、大人になってから英語圏で暮らした経験があり、ブロークンながらある程度通じる「サバイバル英語」に慣れてしまっている方。
また、基礎(単語と文法)が固まっていないのに、どんどん問題を解きたがる方。
やはりある程度の文法知識と単語力がないと、少し長い英文は、読んでも聞いても、正確には理解できません。
量をこなせば勝手に文法まで習得してしまうのは、子供のおうち英語だけの話で、大人には無理ですので、どこかでじっくり単語を文法をやり直さないと、今の知識の時点で頭打ちになってしまいます。
それとは別に、学校英語はやったから「読めば分かる」けど「ネイティブの英語がまったく分からない」という方。
こういう「音の習得」に苦労されている方は、一度、発音をしっかりやり直した後、ディクテーションやシャドーイングで、頭の中に「英語の音のデータベース」を構築する必要があります。
3ヶ月でTOEIC○○点アップ!できる人
「英語の音」は、子供の頃に「おうち英語」で音を聞いておくだけでマスターできますし、きちんとしたインプットを続けていれば、子供の脳は「英語の文法(語順)」もマスターしてしまいますし、たっぷりインプットされていれば、かなりの数の単語や表現が、頭の中に入っています。
ですから、今現在おうち英語で「無意識に習得」してる子供達が、もしもこの先、反抗期に入って、その後英語から全く離れてしまったとしても、大人になってから必要に迫られて自分で英語の勉強を始めたら、普通の(おうち英語なしの)日本人よりも格段に有利な条件で英語学習をスタートできます。
でも、普通の日本人が英語力を上げるためには、音の習得ができていなければ音の習得を、文法が分かっていなければ文法の勉強を、単語を知らなければ単語の暗記を、ある程度時間をかけて「自我で勉強」していくしかありません。
英語の習得には、「時間をかける」しかないのです。(→ 英語ができる人だけが知っている「英語習得の秘策」教えます)
と言うことは、「3ヶ月でTOEIC 〇〇点アップ!」とスクールの広告に登場できる大人は
おうち英語されてた人(または帰国子女)
学校英語を真面目にやった人
あるいは、
今日から3ヶ月間、毎日5時間以上、英語に当てて必死で勉強できる人
のどれかかな?と思ったりします。
(こんな私も、受験勉強で英単語を必死に覚え、文法もしっかりやったので今があります)
ちなみに、高3と中3で揃って受験のうちの娘達は、昔の私と違って、受験勉強では一切英語をやらずに済んでいます。(「おうち英語サイコー!」by 長女)
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「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。