オンラインコミュニティ「おうち英語の会」のご紹介

バイリンガルに育った子は、本を読むより耳から聞いた方が楽?

バイリンさるのサラミ
教材を使わないでおうち英語してきても、Harry Potter を楽しめるバイリンガルに育ちました!

おうち英語の会では「教材を使わずに、おうち英語でバイリンガルを育てたママ」として有名なジャスミンさんが、掲示板にこんなご質問を寄せてくださいました。

(ジャスミンさんをご存じない方は、コチラの体験談から →「教材使わずバイリンガルに!?」)


(ジャスミンさんからのご質問)

最近息子(小4)がハリーポッターにドはまりしまして、日本語訳を全巻読みました。
洋書も読んでみたいというので、先にAudibleで(朗読を)聞かせてみたら、おもしろすぎると大興奮で、お風呂の時まで浴室に音声流して聞くほどです。
ハリーポッターは児童向けといいつつ、難易度が高いとあちこちで目にするので、普段洋書を多く読んでいない息子が本当に理解できて聞いているのか疑ってしまいます。
和訳させながら聞くわけにもいかないし、息子が「100%は分からないけど80〜90%は分かってるよ」と言うのを信じていいのでしょうか。

ハリーポッターは英語音声でDVDを見ているし、和訳も読んでいるので多少分からない所があっても理解できているのだと思います。もし何も知らない状態だったらどのくらい理解できたのだろうかと思ってしまいます。

朗読で話が理解できるのであれば、本を読んでも理解しやすいと思うのですが、それはまた別の話になるのでしょうか。文字無しの耳だけで理解するほうがよほど難しいと私は思うのですが、耳から英語を習得していくとこれが自然な流れなのでしょうか。

日本語の本を読むのは好きで、大人向けの本も抵抗なく読むほど読書好きな息子なのですが、洋書に関しては日本語の本のように貪り読むようになりません。

理由を聞いてみると、字が多くて面倒くさい、朗読の方がいいと言います。
日本語の本も字が多いでしょ、と言うと日本語は一字ずつ読まなくてもぱっと見たら読めるけど、洋書はぱっと見ただけで読めないから嫌、ということでした。

私も読書をする時には、確かに一字一字追わずに読んでいるので息子の言いたいことが理解できて文句が言えなくなりました。

洋書も大量に読んで慣れてくると日本語の本と同じようにざっと読めるようになるのでしょうか。


というご質問でした。

このご質問をいただき、ジャスミンさんの息子さんは、とうとうHarry Potter までたどり着いたかと思うと、感慨深いものがありました。

先に日本語を読んでいたり映画を見ていたとしても、英語の朗読だけであんなに長い物語をを楽しめる日本人はそうそういません。

おうち英語なしの普通の日本の家庭に育ったら、こんな風には育ちませんが、ジャスミンさんが上手に導いて来られたんだな、と感動しました。

バイリンさるのサラミ
  じ ー ん 💧

と、感動してるばかりでなく、ご質問にお答えする必要があったのですが、同じような疑問を抱いている方が他にもいらっしゃるかもしれないので、ブログの記事にすることにしました。

 

耳からの英語回路と文字を読む力

おうち英語で耳から自然に英語を覚えていれば、当然、文字を読むより音で聞く方が楽です。

おうち英語されてなくても、英語ができるようになったら(例えば、なんちゃってバイリンガルの私ですら)読むより聞く方が楽ですし、うちの娘たちも「Anne of Greengables(赤毛のアン)」 シリーズは、朗読を聞くのは大好きでしたが、本では「めんどくさくて読む気しない」と言っています。

私がブログの初期からお伝えしているように、言語とはもともと「音」で、文字はその音を再現可能にしている記号に過ぎません。(参考:言葉は脳に習得させる

その記号を音の情報に戻しながら理解するのが「読む」ということで、伝えたい言語情報(音)を記号で表すのが「書く」ということです。

ということは、読むのは聞くのに比べて、記号から音に変換する一手間が必要になるので、めんどくさいのです。

読み(記号から音への変換)の自動化

読む力、つまり文字記号を音に変換する力は、母国語なら家庭や学校で読みを教わり、練習するうちに「自動化」されますが、たとえ母国語であっても、読む量が足りないと自動化が不十分で脳が頑張らなければいけなくなります。

そうすると「読むのはめんどくさい」となるので、例えば同じ内容でもニュースを新聞で読むよりテレビやラジオから聞いた方が楽、となったり、小説を読むよりドラマや映画を見る方が楽、となります。

それでも母国語の日本語だったら、習い始めの時期に教科書だけでなく宿題や先生の板書やプリントの文字も読むし、日常にも文字があふれているので、ほっといてもある程度は量をこなすことになって自動化されますが、英語の場合は意識して環境を作らないとなかなか自動化はされないので、「朗読なら楽しめるけど、洋書を読むのはめんどくさい」になりがちです。

英語の読み(記号→音の変換)

これを解消するには、いくつかやり方があるのですが、黙読の場合は、めんどくさくないもの、つまり「簡単なもの」をたくさん読んで自動化させる、つまり「多読」が有効です。

あるいは、私がいつもオススメしているパルキッズでは、この自動化のために「素読」を勧めていて、そのための教材(7-day English)もあります。

素読とは、意味を考えずにとにかく音読させて自動化させることで、耳からの英語は理解できるけれど、なかなか読書に導けない子供の場合、取り組みとして素読をさせるのも良いと思います。

でも、ジャスミンさんの息子さんの場合は、もう少し簡単な洋書ならスラスラ読めますし、そもそも朗読が手に入らない洋書だったら、自分でさっさと読んでいるので、今さら素読を頑張る必要はなく、むしろ多読の方がオススメです。

洋書を読んで、どのぐらい理解していれば良いの?

じゃあ、もう一つのご質問の「理解度」に関してですが、大人が日本語の本を読む時でも100%理解して読むなんてことはあり得ません。

オーディオブックを聞きながら「ここが好きなシーンだ」と言うぐらい楽しめているのですから、十分理解しています。

聞いて理解できるし、その気になればスラスラ読める

この状態まできているのですから、もうしっかりとしたバイリンガルだな、と思いました。

この先、親がやってあげることは?

さて、おうち英語でここまでやってきて、小学校も高学年になってきたら、この先、親ができることは、(欲しいと言われた物を買ってあげること以外)あまりありません。

子供が洋書を読まない」にも書いたように、無理やり洋書好きにすることはできませんが、何かの拍子で読みたい本が出てくれば貪るように(あるいは、英語を読む必要が出てくれば日本語と同じようにざっと)読みます。

(ちなみに余談ですが、ここまできたら、英検も準1級まではそんなに苦労なく合格できます。
1級は、少し意識的に語彙を強化する必要がありますが、それも親がやいやい言うことではないので、本人がやる気になるのを待つのが良いでしょう)

小学生のおうち英語のゴール

ここまで来たら、もうおうち英語は「卒業」だと言えると思います。

ジャスミンさんの息子さんは、この先英語で苦労することはありませんし、必要になれば自分で伸ばしていけます。

そんな風に英語を身につけてきたことがどんなに恵まれていたことか、いずれ気づいてママに感謝してくれるでしょう。

親はもう「意味が分かってるのかしら?」「日本語ばかりでなく英語も読んでほしい」ではなく、ここらへんで「あとは自分で好きにしてね」と手を離してあげるのが良いと思います。(と言ってる私が、一番それができないのですが…笑)

もちろん、そうは言っても、家庭から英語を排除する訳ではなく、親が「自分の勉強のため」に英語の番組をつけたり、読みたがる洋書を買ってあげたり、興味のありそうな物をさり気なく転がしておいたりして、食いついてくれればラッキー、食いつかなければ(その後の親子関係を平和に保つためにも)無理強いしない方が良いと思います。

その後、ジャスミンさんの息子さんの英語を録音で聞かせていただいたのですが、洋書スラスラに育っただけでなく、英語ペラペラでもありました。(関連記事:「英語ぺらぺら」ではなく「洋書すらすら」をおうち英語では目指そう

オーディオブックで楽しんだハリーポッターは、1巻だけでも買って本棚に並べておくか、Kindleにサンプルだけでも入れておけば、そのうち音声なしで読む時も来ると思います

バイリンさるのサラミ
ジャスミンさん、「おうち英語」はもう立派に卒業ですね❤️

小さい頃から、英語の音が流れる環境で育ち、知らないうちに英語が分かるようになっていくおうち英語っ子。

ジャスミンさんの息子さんは、自分でも知らないうちに、見たい番組があれば日本語だけでなく英語でも楽しみ、読みたい本は日本語だけでなく英語でも読み、話したい人がいれば日本語だけでなく英語でも会話ができるように育ちました。

せっかくおうち英語、前回の記事でも書いたように、親は「省エネ」で、子供は「自然に」、あんまり「英語、英語!」と頑張らなくても、ジャスミンさんのご家庭のように、おうち英語でなるべくシンプルに身につけさせてあげて、あとは得意なこと、好きなことに思いっきり時間を使えるようにしてあげられると良いな、と思いました。

 

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「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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