以前、先行予約のお知らせをしたパルキッズの「英検オンラインレッスン 準1級」ですが、我が家の中2次女(すでに準1級は合格済み)にサンプルレッスンをやらせてみたところ「やってもいい」と言うので、予約していました。
先日それが発売になり、この教材を使い始めましたので、今日はその感想を書きたいと思います。
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おうち英語で育った子供向けの英検準1級対策
まだ2日しかやっていませんが、使ってみて、この教材はまさしく
・おうち英語で育った子が英検準1級を受けたくなった時の教材
だと思いました。
ですので、英検対策の英語塾などで英語を「勉強」してきたお子さんには向かないと思います。
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まず、単語のフラッシュカードがありますが、これは読み上げの音声と共にイラストとスペルが交互に出るだけで、日本語の意味や英語での定義などはありません。
外国語として英語を勉強している人には、これだけ見て語彙の増強をするのは難しいと思います。
私も、いくつか「昔覚えた記憶があるけど忘れてしまった単語」があったのですが、一瞬出てくるイラストを見ただけでは思い出せなかったので、あとでこっそり辞書を引きました。
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また、空欄の穴埋め問題、長文リスニング問題、など、ただ問題を淡々と進めていくだけで、解説は一切ありません。
これでは、おうち英語で育って「うまく説明はできないけれど、英語を聞いたら何言ってるか大体分かる」「読んだら何が書いてあるか大体分かる」という状態でなければ効果は望めず、普通に英語を「勉強」してきた小学生が使っても、値段ばかり高くて「全然分からなかった」となりかねません。
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でも、おうち英語(とその後のアメリカの現地校)で育った次女には、ぴったりだと思いました。
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イメージで語彙増強をするメリット
まずこの「日本語訳ではなくイラスト(イメージ)で見せる」というのが、おうち英語っ子には何より理想的で、日本語の意味に固定せずに語彙を増やしていくことができます。
おうち英語っ子は、英語の単語や表現を「日本語の意味」とは結び付けず、英語は英語のまま、その単語の「本質的な意味」をつかみ取りながら語彙を増やしてきています。
先日、うちの次女が宿題をしながら「へぇー、『happy』って日本語だと『幸せ』になるんだ」と、びっくりしたように言ったことがありました。
この時、私は「えっ、そんなことも知らないの!?」と驚きながらも、改めて「あぁ、この子は本当にバイリンガルで、この子にとって『happy』の概念と『幸せ』の概念は違うんだな」としみじみ思いました。
確かに、実際に英語を使うようになると必ずしも「happy=幸せ」ではありません。
相手が「happy」と言っても、日本語で言う「幸せ」とは限らず、それどころか、そうでないことの方が圧倒的に多いような単語も多いのですが、「happy=幸せ」と覚えていると、happy と聞こえたら反射的に「幸せ」と反応してしまって「?」となってしまうこともあります。
日本語で考えることの弊害として、例えば(よく知られているところでは)日本では「You’d better ~」を「~した方が良い」という、まるで「善意のアドバイスをしてあげる時に使う表現」のような意味で習いますが、実際にはこの表現は「~した方が身のためだよ(さもないとひどいことが起きるよ)」という、脅すようなニュアンスが含まれるので、やたらと使うと、こちらには悪気がなくても、相手がムっとすることになりかねません。
英単語を日本語に当てはめて「分かったつもり」になっているだけでは、こういう事故が起こりかねないので、私は「耳から自然に、シチュエーションまるごと英語が習得できる」小学生のうちに、日本語を介した(英検などの)「勉強」をするのは「もったいないな」と常々思っています。
パルキッズの英検オンラインレッスンでは、フラッシュカードでまずぼんやりと「この単語ってこんな感じのイメージなんだな」というのを見て、その後、例文で「こういうシチュエーションでこんな風に使うんだ」というのを(スクリプトを見ながら)聞きます。
変に日本語の意味に固定されずに、イメージと文脈の中での使われ方から覚えていけるので、日本語訳で「バシッ」と覚えるのに比べると時間がかかりますが、私は自分の子の語彙増強としては、こちらの方がいいな、と思いました。
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また、長文問題も、日本語で解説するのではなく、先に正解文を(音と文字から)インプットして、「理屈ではなく感覚で」正解を選び取れるようになっていくようになっています。
このやり方だと、難しく考えることなく、合格に導けるだろうな、と思いました。
おうち英語っ子が英検を意識して勉強を始めると、日本語で文法を考えたり、いちいち日本語に訳して考えたりするようになり、混乱する場合があります。
(以前も、おうち英語をしてきたのに、年長で英検の勉強を始めたら子供の様子がおかしくなってしまった、という体験談をご紹介しました。→「教材使わずバイリンガルに !?(ジャスミンさん体験談・その2)」)
中学生以降なら、日本語の解説や日本語訳があった方が理解も深まるし、いずれ文法事項も(日本語でも英語でもよいので)しっかり学んで整理する必要があるのですが、小学生(特に低学年)のうちは、まだまだ英語を英語のままで耳からインプットしてあげた方が、少しばかり早く英検に合格するよりも、最終的には高い英語力につながります。
このように、おうち英語で育ち「本人もよく分からないうちに英語が何となく分かるようになった」子の英検対策に「外国語としての英検指導」はそぐわないのですが、パルキッズの英検オンラインレッスンは、そういう意味では理想的な教材だと思いました。(お値段は少々張りますが)
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おうち英語バイリンガルの真髄を見た
ところで、ここから先は少し脱線して、教材の感想ではなく、これを進めている次女の様子ですが、この英検オンラインレッスンでは、単語だけでなく、英検のいわゆる「長文リスニング」の問題があります。
英検対策をほとんどしないうちに準1級に合格してしまい、その後は一切英検と無縁となっている次女は、英検にはどんな問題が出るのかあまり覚えておらず、やり方が良く分からないまま、この英検オンラインレッスンを始めました。
最後の問題が「状況説明を読んだ後、アナウンスを聞いて、設問から正しい答えを出す」問題だったのですが(全て英語)、次女は状況説明を読む前にアナウンスを全部聞いてから、「えっ、これどうやってやるの?」と聞いてきました。
そこで「最初にまずこれを読むんだよ」と教えてあげると、状況説明をさっと斜め読みしただけで、アナウンスを聞き返すこともなく「あぁ、分かった、分かった」と正解を選びました。
えっ!?(@_@)
えっ、アナウンス覚えてたの?
私は(くどいようですが)英検1級も持っていますし、TOEICは(満点こそ取ったことありませんが)素で受けても常に970点前後なのですが、状況説明を読まずにこの長さの英文を先に聞いて、それから状況説明を読んで、それから聞いた内容を思い出して解くなんてことは、よほど集中して聞いておかないと、ちょっとできる自信がありません。
通訳の仕事の時だって、スピーカーが英語の場合は、しっかりメモを取っておかないと、訳し始める前に何の話だったか忘れてしまうことがあります。(なので、通訳者はメモ取りの仕方を練習します)
でも、スピーカーが日本語の場合は、この長さだったら何となく聞いていても、覚えておいて、後から(質問に答えるぐらいには)内容を思い出せると思います。
私にとっては、これが母国語(日本語)と外国語(英語)の違いですが、次女にとっては、日本語でも英語でもそれができるんだな、と思いました。
次女が英語をしゃべってるのを最近はさっぱり聞かないので、普段は私も忘れかけていますが、やっぱりこの子はバイリンガルなんだな、と、こんな時は思い知らされます。(我が子ながら本当にうらやましい)
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パルキッズの英検オンラインレッスンの感想まとめ
ということで(話が逸れましたが)我が家の次女に使ってみて感じた英検オンラインレッスンの感想ですが、
・おうち英語っ子の英検対策には、日本語を介さずに語彙増強ができ、問題にも慣れていけるので、超・オススメ(ちょっと高いけど)
・普通の日本人が英検の勉強をするには、全くオススメしない(市販されている普通の、日本語訳と解説のある問題集の方が良いでしょう)
ということになります。
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以上、何かの参考になりましたら幸いですが、念のために書き添えますと、私は決して小学生のお子さんに英検受験をオススメしていません。
むしろ、小学生の英検受験には(どちらかと言うと)反対していますので、このことについては、また日を改めて書きたいと思います。
「英検オンラインレッスン」は、当ブログからの紹介購入はできませんので、パルキッズ公式サイトからお申し込みください。
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