このブログを始めて5ヶ月が過ぎました。
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最初は「これから子供に英語を始めたい」お母さん(お父さん)向けのつもりで始めたブログですが、今日は特に「今まで子供に英語を続けてきた」お母さん(お父さん)向けに書きます。
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6年前にアメリカに行くことになってから、日本の英語育児コミュニティからはすっかり離れてしまい、最近の日本の幼児英語がどうなっているのか、ブログを始めた頃は、ほとんど知りませんでした。
ただ、海外生活や通訳・翻訳の仕事を通じて、日本人全体の英語力(の絶望的な低さ)に危機感を覚え、英語育児を広める必要を痛感するようになり、次女が中学に入学して時間に余裕もできたので、自分の経験と知見を紹介しようと、このブログを書き始め、「おうち英語の会」というコミュニティを作りました。
そこから5ヶ月、「おうち英語の会」を通して、いろんな会員さんのおうち英語の現状やお悩みをお聞きしてきました。
そして、情報があふれている現在だからこそ、増える悩みもあるんだな、と感じるようになりました。
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単純な悩みとしては「情報があふれ過ぎていて、逆にどうして良いか分からない」というもの。
これはもう、慣れた人に聞くのがてっとり早い解決法です。
近くに慣れた人がいない場合は、「おうち英語の会」にお入りください(笑)
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その情報過多の最初の関門を突破して英語育児を始め、続けていくと、今度は「そこそこの成果があがってきた故の悩み」が出てくるようです。
なかなか英語をしゃべらない
なかなか一人で洋書(絵本)を読まない
なかなか英検に合格できない
などなど。
これに関しては、いくつか記事を書いていますので、良かったらお読みください。
「子供が英語をしゃべらない」
「子供が洋書を読まない」
「バイリンガル育児と英検(その3)」
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でも、そもそもそんな悩みが持てるのが「子供が順調にバイリンガルに育っている」ということですから、お母さん(お父さん)は、もう少し肩の力を抜いてもいいと思います。
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ここまで辿り着くにも、一朝一夕ではいきません。
何年も続けてきた成果が出てきた故の、一段上に上がるための、ある意味贅沢な悩みですから、「私がこんなことで悩めるほどに英語ができるようになってくれた」とまずは喜び、「こんなことで悩めるところまで子供をバイリンガルに育てた」ご自分を褒めてあげましょう。
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その上で、「さて、バイリンガルに育った我が子に今後与えるべきものは何か」を分析し、何を足していけば良いのかを考えましょう。
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それにしても、会員の方のお悩みを聞くにつれても、私が英語育児をやっていた頃は、のんびりとした幸せな時代だったな、と思います。
例えば、長女が幼稚園に通っていた頃、我が家は、取り組みとして「かけ流し」と「絵本の暗唱」をやり、1日1本英語のDVDをお楽しみとして見せる程度で、私自身は通訳学校に通って、必死に自分の勉強をしていました。
(と言いたいところですが、現実は、家事と育児に追われて、勉強時間を捻出するのに苦労して、実際の勉強時間は微々たるものでした)
今のようにSkypeの英会話レッスンもやらせていなくて(幼過ぎてレッスンが成立せず)、通わせていた幼稚園は知育系の取り組みを一切やらない、こだわりの泥んこ系でしたので、小学校に入るまでの娘達は、毎日「遊んでばかり」でした。
そんな中、私一人が、通訳学校で帰国子女のクラスメイトを横目に見ながら、「この子達は絶対にバイリンガルに育ててやる」と心の中でメラメラと炎を燃やしていたのですが(笑)、「これでいいのかしら?」と悩んだことはあまりありませんでした。
長女は幼稚園入園以降、英語をしゃべることはほとんどなくなっていたのですが、当時は英語育児ママの集う巨大掲示板があり、そこでいろんな情報交換ができたので、「家の中でかけ流しと暗唱をやっていれば英語はそれで大丈夫」と確信していて、それより英語以外のことに時間とエネルギーをかけていました。
今思えば能天気すぎるのですが(笑)、当時私があんなに強気でいられたのは、多分、周りに英語をやっている家庭が今ほど多くなかったからだろうと思います。
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仕事でいろんな英語がらみの現場に行きますが、最近の若い人は留学経験があったりして、英語がしゃべれる人が増えたなーと実感しますし、最近の子供も、インターナショナルスクールや親子留学も増えたし、小学校の低学年で英検の上の級に合格するお子さんも増えたし、英語がしゃべれる子供が珍しくなくなってきたなー、と思います。
あの当時、そんな子が周りにいたら、確かに私もちょっと焦ったり不安になって「もっと何かやらなきゃ」と思っていたかも。
でも当時は、インターネットの英語育児コミュニティ以外で、そんなお子さんは周りにはいなかったので、焦ったりすることもなかったのかな、と思います。
そういう意味では、情報が増えたおかげで悩ましいこともありますね。
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我が家は、長女が小4、次女が小1の時に、思ってもいなかった「夫のアメリカ駐在」の話があり、3年間アメリカに住むことになりました。
その時も(能天気&忙しくて余裕がなかったので)「この子達は英語しゃべれるから大丈夫~」と、それまでやっていた英語育児以外、渡米前の対策も一切せずにアメリカに行ったのですが、子供達は英語の苦労も一切なく、しっかりバイリンガルに育っていたことが判明しました。
その時の様子は、イカロス出版さんの「通訳・翻訳Web」のコラムにまとめてあります。
「国産通訳者の英語育児(前編)」
「国産通訳者の英語育児(後編)」
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言語の習得は、脳内で静かに育つので、なかなか外から成果が見えず、「これでいいのかな?」と迷うこともあるかと思います。
そんな時、周りに「英語がぺらぺら」に見えたり「洋書をすらすら」読んでいたり「英検3級」に合格するお子さんがいると、「これ以上、もうどうしていいか分からない!」という気持ちになることもあるかもしれません。
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でも、ゴールは「子供時代の高い英語力」ではありません。
お子さんの(英語以外の)総合的な力にプラスして「使える英語」も身につけている、というのが大事です。
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そして、英語力は、「外に出てくるもの」ではなく「中に入れたもの」で決まります。
外に出てこなくても、ちゃんと中に入れてあげていれば、そのやり方で大丈夫ですから、どうぞ自信を持って続けていってください。
そして、一人でも多くのバイリンガルのお子さんを育ててくださいね。
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