最初の「自我」では「英語拒否」が起きやすい
「自我」の発達には、いろんな段階がありますが、子育て中のお母さん方はよくご存じのように、一番早い段階の自我は、2歳ぐらいから育ってきます。
ということは、おうち英語についても、2歳ぐらいから「自我で勉強」になっていないか、気をつける必要が出てきます。
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英語育児の最初の壁が幼稚園に入る頃というのも、この「自我」と関係があります。
それまで家ではぺらぺら英語をしゃべっていた子が、周りの子が誰も英語をしゃべっていないのを見て、突然英語をしゃべらなくなったり、「英語のビデオ見たくない」と言い出したり、いわゆる「英語拒否」が起こり始める時期です。
ここで悩むお母さんは多いです。 周りに相談する人がいない場合は、ここで英語育児をやめてしまう人も多くて、もったいないな、と思います。
こんな風に子供が「英語」を意識し始めた時には、それは成長の証ですから、「あぁ、自我が出てきたんだな」と素直に喜びましょう。 こんな時は、お母さんが子供の自我に引きずられず、「無意識で習得」させるおうち英語の取り組みをただ淡々と続ければいいのです。
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ちなみに、うちの子供達は、小さい頃の英語拒否はありませんでした。
ただ、長女は小さい頃は家でも外でも所かまわず英語をよくしゃべっていたのに、幼稚園では一切英語はしゃべりませんでした。
親同士も仲の良い幼稚園だったのですが、幼稚園では娘は日本語しかしゃべらなかったので、うちが家で英語をやっているなんて知らないお友達(お母さんも含めて)がほとんどだったと思います。
これは年齢とともに「自我」が育っていたことで、「ここは英語をしゃべっていい場所」「ここは日本語だけの場所」という判断ができていたのだと思います。
(次女はそもそも小さい頃から、日本語英語に限らず、あまりしゃべらない子でした。 これは、長女(お姉ちゃん)がおしゃべり過ぎて、自分がしゃべる必要がなかったからだと思っています(笑))
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こんな感じで2~3歳頃というのは、自我が芽生えてくる時期なので、ただ音をかけ流しして映像を見せているだけで良かった赤ちゃん時代と違って、ちょっと注意が必要になってきます。
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次の「自我」は「無意識で習得」しづらくなる時期
そして、次の段階の自我は、だいたい9歳ぐらいと言われており、英語に関しても、自我で勉強し始めるようになるのは、一般的に9歳ぐらい、つまり小学校高学年ぐらいからです。
9歳と言うのは、シュタイナー教育などでも幼児を抜け出て知的に一段成長する時期と位置付けられていますが、このぐらいの時期になると、「無意識で(勝手に)習得」することが難しくなってくるので、英語の音の与え方にも少し工夫が必要になってきます。
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それでも小学生の間は、まだまだ少しの工夫で簡単に「無意識で習得」モードに入れるのですが、これが思春期に入って、本格的な自我を確立する頃、つまり中学生になると、もう親の工夫だけで「無意識で習得」する環境を与えることはできません。
中学生以降の英語には、「本人が『自我』を使って自分の脳に『無意識』に習得させる」という技が必要になってきます。
こうなってくると「ちょっと混乱してきた」という方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)、ここが理解できるようになると、中学生からでも十分「幼児から始めた」のと同レベルにたどり着けると思うので、がんばってついてきていただければ、と思います。
「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。