今回は、私がおうち英語の会の座談会でちえみさんにアドバイスを頂いた際のエピソードをお届けしたいと思います。
【座談会とは?】
「おうち英語の会」では、毎月2回ZOOMを使ってオンライン座談会を開催しています。
参加者の皆さんの自己紹介や近況報告を行い、ご質問やお悩み相談など、和気あいあいと自由なおしゃべりを楽しんでいます♪
おうち英語はもちろん、育児に関する悩みも、ちえみさんを始めとして、おうち英語の会の会員さん方に相談することができます。
私はこの座談会に、よく参加させて頂いております♪
我が家は子どもが4歳・2歳とまだ幼く悩みも多いですが、もうお子さんが小学生、中学生と成長された先輩ママさんからおうち英語や育児に関するアドバイスを頂くと、とても気持ちが前向きになります。
親が英語が出来なくても、おうち英語はできるのか?
ある時の座談会で
とお話しました。
実はこの座談会の1か月ほど前に、ちえみさんが東京に来る!ということで急遽東京オフ会が開催されました。
オフ会に私も参加したのですが、偶然にもその日の参加者は私以外、とても英語が堪能な方たちだったのです。
帰国子女の方、日英通訳の仕事をしている方、英検1級にチャレンジ中の方、留学経験がある方と、気付けば錚々たる方の中に、一般人代表のスプといった感じでした。
オフ会は楽しく、リアルちえみさんにお会いすることもできて、とても有意義な時間でした。
ですが、
「私が皆さんのようにもっと英語ができる親だったら、たくさん語りかけをしてあげられたし、音源や音声ペンなどを使わなくても絵本をたくさん読んであげられたのかな。英語ができる親の方が、そりゃ子どもの英語が上達するよね…。」
なんてことを考えてしまいました。
考えても仕方がないので、「できないものは仕方がない!質が高くないなら、量で勝負だ!」と、それ以降、夏休みは1日中朝から晩まで家の中にいる限り英語のかけ流しをしました。
そんなことを座談会で伝えたところ、ちえみさんからは意外なお返事がありました。
この言葉を聞き、とても驚きました。
スムーズで正確な読み聞かせをしてあげられて、間違ったことを言っていたらその都度直してあげられて、きちんとした発音を教えてあげられる方が、きっと良いに違いない。
と、そう思いますよね。
ですがちえみさんが仰るには、英語を勉強してできるようになった親の場合、子どもの英語の習得度を子どもの自我(アウトプット)の部分で判断してしまいがちで、出来ることより、出来ないことに目が行ってしまう。
その結果、子どもと衝突することもあるので、長い目で見ると良いことばかりではない。
とのことでした。
だとしても、家で語りかけをしてあげられるなどメリットの方が強いのでは?と私は思ったのですが、ちえみさんによると、大人になってから勉強してできるようになった英語で語りかけてあげられることは、どうやら「大したことではない」んだそうです。(帰国子女などネイティブのように話せる方は別として)
ちえみさんが仰る意味を、過去のブログを参考に深堀りして考えてみました。
おうち英語に必要なのはとにかくインプット!
英語は「自我」ではなく「無意識」で出来るようになるもので、そこに至るまでには膨大なインプットが必要です。
まるで氷山のように、水面下の「無意識」にたくさんのインプットがあって、ようやく表面に「自我」で操れる部分がアウトプットとして出てきます。
おうち英語の目的は「耳からの英語回路を作る」ことで、ネイティブが話している英語を日本語を介さずに英語のまま理解できるようになることです。
詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧くださいね。
耳からの英語回路を作るためには、質と量が伴ったインプットが必要です。
そのインプットが英語音源のかけ流しや動画視聴などで十分足りていれば、親が英語で語りかける必要は、必ずしもありません。
ちえみさんが「親が英語が出来るかどうかは、おうち英語が上手く行くかどうかに関係ない」というのは、つまり、おうち英語に必要なのは上質かつ膨大なインプットをし続けることであり、このインプットに親の英語能力は関係ない、ということなんですね。
また、英語のアウトプットは子どもの個性や環境によるので、アウトプットでは英語の習熟度を測ることは出来ません。
親としてはついつい気になってしまい、発語を促す関わりを持ったり、理解度を確認するような質問をしたりしてしまいがちです。
例えばアニメを見ている時に「このキャラクター、今なんて言っていたか分かった?」と聞いた場合に、「分からなかった」と返答があったとしても、本当に全く分かっていないのか、そうでないのかは本人以外には分かりません。
子どもからすると、アニメの内容はぼんやりと理解をして分かっていても、それを日本語で親に説明するにはなんて言って良いのか分からない、面倒くさい。。。
そんなときに「分からない」と返してくるようなこともあるそうです。
実際に中学生のお子さんがいるお母さんから、お子さんが小学生の頃は「本当に分かっているの?全然分かっていないんじゃないの?」と悩んでいたけれど、中学生くらいになると今までのあらゆる事がつながって理解しているように感じる。
というような話も伺います。
今は曖昧な理解しか出来ていないことも、たくさんのインプットをしていくうちに数年かけて英語を英語で理解し、段々はっきりと分かっていくようになるのが、母国語方式のおうち英語なんですね。
もちろん、親としては簡単な英会話ができるようになったり本が読めたりする様子をみると、嬉しいですし、今やっている取り組みで良いんだな、と安心したりすることができます。
ですが、それは「親の自我」です。
話してほしい、読んでほしい、聞いて理解できたと示してほしい…。
そんな親の自我が前に出てしまうと、子どもの「英語嫌い」に繋がることがあるので注意が必要です。
ちえみさんが仰るような、英語が出来る親御さんがおうち英語をする際の難しさは、ここにあるのかなと感じます。
英語に限らずほかの習い事もそうですが、親自身が経験のあることを教える時は、自分自身がその世界の理解度、解像度が高い分、自然と高いレベルを求めてしまい、子どもの粗が目についてしまいがちです。
間違いを多く指摘されると、子どもはすぐに機嫌を悪くしてやる気を失ってしまうので(大人もそうですよね、私もです…笑)、お子さんがある程度成長して英語を勉強として取り組むようになるまでは、とにかく英語嫌いにならないような関わりが重要なんですね。
もちろん、語りかけが悪いという訳ではありません。
英語が得意な親御さんが積極的に語りかけるのはアウトプットに繋がりやすいので良いでしょうし、私のように英語が得意ではない場合も、カタコトでよいので「家の中では英語を話しても良いんだ」と思えるような環境があれば、それで良いとのことでしたよ。
ちえみさんに
と言って頂けたので、その言葉を素直に受け取り、できるようになったことは小さいことでも一緒に喜び、本人たちのやる気を高める関わりに徹したいと思います!!
また、他にも
というちえみさんの過去記事がありますので、興味がある方はぜひこちらも読んでみて下さいね。
この記事の内容は2023年9月9日の座談会から引用しています。ご興味のある会員さんは、よろしければアーカイブをご確認ください。
「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
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