コロナだ何だと、ブログをすっかり放置している間に、長女は大学2年生、次女は高校2年生になってます(2022年11月現在)
そして、コロナだ何だと、ブログをすっかり放置している間に、二人とも英検1級を受験して、どちらも一発合格しました。
次女は2022年冬の試験(高1)、長女は先日2022年秋の試験(大2)で受験しましたが、二人とも事前の対策などせずに「とりあえず受けてみる」と受験して、そのまま合格してしまいました。
私は、おうち英語では英検は不要だけど、受けるとしても
・合格するために勉強させる
のではなく、おうち英語で力がつけば
・受けたら合格する
ものだと思っているので、うちの娘達のケースが、具体例として参考になれば、と思います。
(こちらの記事も参考にしてください
「英検とはどんな試験か?おうち英語での英検との付き合い方」)
娘達のバックグラウンド
うちの娘達は小学校から高校までオール公立で、英語の習い事には基本的に通わせたことはありません(英語の習い事というのは、英会話レッスンや英語教室、受験のための塾の英語など)
ただ、アメリカ行きが決まった頃に、ちょこっとオンラインの英会話レッスンをやったことはありました。(当時、私の仕事が忙しかったので、本当にちょこっとしかできませんでしたが)
長女は小4〜中1、次女は小1〜小4まで、父親(私の夫)の仕事の都合で、丸3年間アメリカに滞在して、現地の公立校に通いました。
ということで、帰国子女ではありますが、そんな子供時代にたった3年アメリカに住んだだけで、帰国後は特別な英語保持の取り組みもせず、学校と受験に必要な分以外は英語の勉強なんかほとんどしていません。(それ以外の教科の勉強で精一杯)
帰国後、長女は中2の春(帰国後1年未満)に、英検準1級を(ノー勉で)受験して一発合格しました。
次女は、帰国後3年経った中1の冬に一度英検準1級を(ノー勉で)受験して落ち、次の中2の春に(この時もほとんどノー勉で)再受験して合格しました。
つまり、この時点で、次女の英語力は「英検準1級ギリギリ」でした。
(この時の詳細は →「中2次女の英検準1級受験記」)
ちなみに、この頃、次女が好んで読んでいた洋書は、Land of Stories というシリーズでした。
英検1級を受けた頃
次女が中2で準1級に合格して以来、親から次の英検を受けろと言ったこともなく、本人が英語の勉強をするなんてこともなかったのですが、高校生になってしばらくした頃、自分から「(英検)1級受けてみようかな」と言い出しました。
と言うのは、大学受験に英検を利用しようと思っても、中2で合格した準1級は期限切れで入試には使えないため、もう一度受け直す必要があり、それなら「1級受けてみてワンチャン合格できるかも、合格できたらそれに越したことはないし、ダメそうなら準1級を受け直せばいいし」という思惑のようでした。
受験料も高いので「2回までしか出してあげないよ」と言いつつ、ノー勉で1級なんて無理だと私も本人も思っていたのですが、1次試験が終わった時点で、本人は意外と「今回は無理でも、次は行けるかも」という手応えを感じたようです。
というのは、
・大学受験のための単語を覚えている
・学校の模試で長時間の試験を受けるのに慣れた
ため、「意外とできた」と思ったようです。
つまり、高校受験や高校での勉強などが進むにつれ、知識や教養がちょっとは増えてきたり、英単語も学校で習う big word を覚えてきて、それらが、もともとの「第二の母国語としての英語力」に乗っかった結果、1級も意外と難しくなくなっていたのです。
かくして、蓋を開けてみると、もともと完全に「お試し受験」のつもりだったのに、あっさり合格してしまいました。
それを聞いた長女。
もともと中2の時に受けた準1級が、合格はしたものの大問1(語彙問題)が「超むずかった」印象があったのと、その後は大学受験、大学入学、大学生活に忙しくて「英検、何それおいしいの?」状態だったので、1級を受けようなんて気はサラサラありませんでした。
ところが、妹が合格したことで「ワンチャン自分もいけるんじゃ?」と思ったのか、自分も「受けてみる」と言い出しました。
しかし、日々忙しくしている長女のこと、親が高い受験料を払っても「用事が入った」などと言って受けない可能性もあるので「1回だけなら受験料出してあげる」と言う条件で、申し込みをしてあげました。
(案の定、2次試験は「サークルの日帰り旅行とかぶった〜」と言うので、「別に2次は次に回してもいいけど、受験料は自腹よ」と言ったら、泣く泣く旅行を諦めて、2次試験を受けに行きました。笑)
そんな長女の1級1次、例によって事前の対策もせずに受けて、最初の語彙問題は「1個も分からんかった」そうです。笑
でも、リスニングは満点で、 リーディングも、語彙以外はほとんど正解だったのだろうという点数、作文も「全然書けんかったー」と言う割にはそこそこの点数で、無事合格でした。
そして、長女はアルバイトで中高生の英検指導をしているらしいのですが、大学受験を通り過ぎた後なので、中2の時にあんなに難しかった準1級の語彙問題は、「今見ると、めちゃ簡単」なのだそうです。
おうち英語っ子の英語と英検
うちの子たちは確かに帰国子女ですが、帰国子女と言っても、長女中1(13歳)、次女小4(9歳)で帰国してからは、巷で言われるような「英語保持」(帰国生向けの英語スクールに通わせるなど)をしていません。
帰国後しばらくは週1程度のオンライン英会話レッスンを受けさせていましたが、日本の生活が忙しくなってそれどころではなくなり、継続してやっていたのは、家で英語の番組を見たりたまに洋書を読むぐらいです。
それでも、こうやって年齢相応の勉強を日本語で普通にやれば、英語の勉強は特にしなくても、自然と英検も上位級を突破できるようになっていました。
これは、やはり幼い頃に「かけ流し」で無意識に習得した英語力と、そのベースの上に築いた「洋書すらすら」の読解力があったからです。
「自我での勉強」を無理にやらせていないので、幼い頃は知識や教養や語彙が追いついておらず、英語力だけで勝負しようという英検は、中2で準1級がやっとギリギリでした。
でも、その後「英語の勉強」自体はしなくても、年齢が上がって、英語以外の部分がそれなりに賢くなったことで、1級もノー勉で突破できるようになっていました。
おかげで、我が家の英検受験は、
長女:中2で準1級を1回(合格)
大学2年で1級を1回(合格)
次女:中1で準1級1回(不合格)
中2で準1級もう1回(合格)
高2で1級を1回(合格)
と、2人合わせても全部で5回だけで済み、コスパも大変に良かったです。笑
英検以外の資格試験も、長女は大学で全学生一斉にTOEFLを受験させられていますが、他にも帰国子女の学生がいる中、トップの成績を取っていて、これもやはり幼い頃の「かけ流しで自然に習得した英語力」と「洋書すらすらの読解力」のおかげだと思います。
英会話とか英検対策などの「自我での勉強」ではなく、かけ流し中心で「無意識に習得」させてきたので、うちの娘達の英語は、幼児期過ぎたら「忘れていく母国語」のように無意識の底に沈んでいきました。
でも、長女小4、次女小1でアメリカに行ったら、たちまち表面に浮かび上がってきて、アメリカの学校でも苦労することはありませんでした.
そして、アメリカから帰国した後も特別な英語保持はやらなかったので、今はまた「忘れていく母国語」のように会話力が衰えていますが、好きで見ていた動画や洋楽でリスニング力は維持し、受験勉強で読んだ英文のおかげで語彙力も上がりました。(会話力はその気になればすぐに戻せると、これは私自身の経験からも、そんなに気にしていません)
おうち英語をされているご家庭は、必要がなければ、そんなに英検をがんばらなくて良いので、のんびりおうち英語しながら、好きな動画を見たり、好きな本を音声聴きながら眺めたりして、本人がその気になったり、本当に必要になった時に必要なだけの英検対策をすれば良いと思います。
このブログの初期の頃によく書いていましたが「バイリンガル育児は、お金や手間ではなく時間をかける」ものです。
幼い頃の成果をあまり急いで「自我での勉強」に走らずに、今のうちにしかできない「無意識で習得」する英語をじっくり育ててあげてください。
(そして、親子共にまだ余裕があれば、「洋書すらすら」に導いてあげてください)
→ 「英語ぺらぺら」ではなく「洋書すらすら」をおうち英語では目指そう
英語だけできても・・・
上の子が大学生となった今、つくづく思うのは、英語(や勉強)ができると確かに受験などではすごく有利ですが、本人にとって豊かで幸せな人生には、それ以外のファクターが、すごくすごく大きいということ。
英語(や勉強)ができるのは「確かにありがたい」けど、それだけでは全然「豊かで幸せな人生」につながりません。
それでも、英語ができる、しかも「母国語にきわめて近い感覚で英語が使える」ことは、確実に豊かな人生の一助になってくれます。
目に見える成果に右往左往せずに、じっくりと育てる「英語という贈り物」を、お子さんに与えてあげてくださいね。
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「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。