最近は、お母さんが英語で「語りかけ」をするのが流行なのか、「おうち英語の会」の会員さんから時々「英語で語りかけをしてここまできたけど、最近、子供が家で英語を話さなくなった」というご相談を受けることがあります。
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うちの子供達が幼い頃は、英語育児ではこの「親の語りかけ」は「親の発音がうつる」と言われて、あまり推奨されていなかった気がします。 (私が寡聞にして知らなかっただけかもしれませんが)
ですので、私から英語でどんどん話しかけることはしていませんでした。
また「一人一言語」ということも言われていて、これは国際結婚などで両親の母国語が違う場合など、「お父さんは日本語、お母さんは英語」という風に、一人の大人はどちらかの言語に決めて徹底しておかないと、子供が混乱してセミリンガルになる、ということでした。
なので、全部英語で話しかけるなんて無理だし(そもそもイヤだし)、長女が小さいうちは、私も日本語だけで通していました。
そのうち、長女が英語をしゃべり出し(幼児語でしたが)、私にも英語で話しかけてくるようになったら、日本語で返すのも不自然なので、英語で返事をすることはありましたが、基本的には家庭内の会話は日本語でした。
やがて長女も家でやたらめったら英語を発することはなくなったので、家の中の会話も基本は日本語だけになりました。
でも、長女が幼い時は神経質に「一人一言語、私は日本語をしゃべらなきゃ」と思っていましたが、次女が生まれた時には、そんなこと微塵も気にせず、気分で英語をしゃべったり日本語をしゃべったりするお姉ちゃん(長女)がいて、それにつられて私も英語を話すこともあり、次女に対しては「もうグダグダ」でした(笑)
なので、今は、別にお母さんが英語で語りかけしてもいいのかな?と思い、こんな記事を書いたこともあります。(→「親の語りかけで気をつけること」)
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ですが、語りかけで英語を話していたお子さんでも、子供の「自我」が出てくると、お母さんとの英語での会話は、だんだん先細りになるのが普通ですし、ごく自然なことだと思います。 だって、もう「日本語が通じる」というのが分かっているし、お母さんも自分も外では日本語を話してるのに、家の中でだけわざわざ頑張って英語で話すのは不自然ですよね。
うちは夫も英語ができますが、夫婦で英語で会話はしません。してたら変じゃないですか?(笑)
お母さんが「海外育ちで英語の方が得意」とかでもない限り、子供もだんだん「何でうちは家族で英語?」っていう気持ちになっていくのは普通だと思います。
むしろ、普段は日本語をしゃべっているお母さんが、自分とだけは英語で会話しようとしていたら、その必死さが余計、子供の「自我」をして、家では英語をしゃべりたくない気持ちにさせるかもしれません(笑) (もちろん、そんなことなく、楽しく英語をしゃべってくれるお子さんもいるでしょうが、その時は「うちは運がいい!私のやり方がいいのね(^^)」と思ってください。笑)
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なので、英語をしゃべらせたければ、英語しかしゃべれない人としゃべらせるしかないので、大抵の場合は、ネイティブの英会話レッスンに連れて行く(またはオンライン英会話)ということになるのですが、それもちょっと大変だし、ということであれば、私のおススメは「暗唱(音読)」です。
うちの子達も、家で英語はしゃべらなくなった後も、暗唱(音読)の取り組みは続けていたので、英語自体は口にしていました。
(暗唱については、「音読と暗唱(子供の読みの育て方)」と「おうち英語の実例(小学生の読みの練習)」を参考にしてください)
子供が暗唱する姿を見ていると、「これだけ英語が暗唱できたら、必要になればこの子はしゃべれるだろう」と思えるので、相手のある会話をさせなくても、親の方も心の平静が保てます(笑)
暗唱したのを「上手、上手!すごいねー、ママにはとても言えないよ」とでも褒めちぎっておけば、親子で英語で会話するより、いつまでも「英語が好き」でいてくれるかもしれません。
我が家はそんな風にやっていて、その様子を収めた当時のビデオをこちらの記事で紹介しています。
→ おうち英語、親は日本語で大丈夫(幼児の暗唱の実例)
暗唱する本のレベルが上がってくれば、親子の会話では身につけられないような語彙も自然に身につけていきます。
「語りかけ」のおうち英語に行き詰まりを感じたら、暗唱を試してみられてはいかがでしょうか?
(この記事の続編は、コチラです)
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「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。