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バイリンガル育児は、お金や手間ではなく時間をかける

こちらのページに「我が家の英語育児」をまとめてあるのですが、私は長女を妊娠した時から(正確に言えば、もう独身の頃から)「子供は絶対、バイリンガルに育てよう!」と決めていました。

と言っても、実際に子供が生まれて英語育児を始めるまでは、どうすればいいかなんて全然知りませんでした。

赤ちゃんのうちから英語を教えればバイリンガルになれる、というのは薄々知っていたので、「子供はインターナショナルスクールに入れよう」と思っていたぐらいです。

でも、実際に子供が生まれてみると、(いまだに3LDKの借家アパートに住んでいるような)普通の日本人の庶民の家庭が、子供をインターナショナルスクールに入れるなんて、「バカも休み休み言え!」ですよね(笑)

で、妊娠中にどこで目にしたのか(と言うより、子供を妊娠した途端、どこででも目にするようになった)「ディズニーの英語システム(DWE)」という教材があることを知り、「欲しい!」と思ったのですが、これも高くて買えませんでした(笑)

そしたら、夫のツテで使い終わったDWEの教材一式を譲って下さるという方が現れ(もちろん、相応のお礼はしましたが)、念願の「わが子をバイリンガルに!」プロジェクトが始動することになったのです。

DWEというのは、大量の教材がありますが、うちは正規に購入した訳ではなかったので、最初は一体どうやって使ったらいいのか、使い方が分かりませんでした。

でも、使いこなすために必死にいろいろ調べたのが、結果的には良かった、と今では思っています。

私はもともとそんなに子供好きという訳ではなく、自分の子供と遊ぶのも苦手な上、その頃は通訳者を目指して勉強中だったので、「この子は絶対バイリンガルに」と心に決めてはいたものの、同時に「なるべく手はかけたくない」と思っていました。

だから、赤ちゃんを連れて英会話レッスンに通ったり、DWEのイベントに行ったりするのは、正直言って「めんどくさい」し「時間がもったいない」と思っていました。

その反面、自分が英語で苦労している最中だったので、「この子にはこんな苦労をせず英語を身につけてほしい」と、それこそ1日も欠かさずにCDのかけ流しをやりました。

さすがに夫の実家に行く時にはお休みしましたが、私の実家には、専用のCDプレーヤーを置いてありました。

いろんな試行錯誤もしました。

長女が幼稚園に入ると、それまで家でしゃべっていた英語をしゃべらなくなったので、ネイティブ講師とSkypeで英会話レッスンをやらせてみたこともありました。
でも、「中1帰国子女のオンライン英会話」にも書いたように、手間ばかりかかる割には大して効果はない気がして、すぐにやめてしまいました。

ドリル(プリント)もやらせました。

長女の幼稚園も次女の保育園も、お勉強系の取り組みを一切せず、外遊びとお散歩重視の、いわゆる泥んこ系の園だったので、「何か家で少しぐらいは」と思って、日本語のひらがなや数のプリントと一緒に英語のプリントも1~2枚、長女が年中ぐらいの頃にやらせたのですが、年長の時に「もうプリントやりたくない!」と大騒ぎする事件が起きて、プリントはもうやめました。

その3年後、凝りもせず、次女にもプリントをやらせてみたのですが、長女以上に次女は抵抗が激しく、これも結局、長続きはしませんでした(笑)

今にして思えば、Skypeの英会話レッスンやドリル(プリント)は、いずれラクにできる時期が来るし、急いでやらなくても別にどうってことなかった、と思います。

長女は、小学校に入って、「パルキッズジュニア」(当時は違う名前でした)という、ワークブックのある教材を使ったのですが、日本語でも「宿題」という名の家庭学習の習慣がついてくる年頃だったので、幼稚園時代とは違い、比較的スムーズに取り組むことができました。

そう言えばいつだったか、アメリカから帰った後のことですが、長女が
「小学校の頃、英語のワークやるの、本当にイヤだったんだよねー。
でも、きっと、あれやってたから良かったんだよね」
と言ったことがありましたが、つまりその頃には、嫌々ながらも受け入れてやる、というほどに成長していたということでしょう。

次女は、アメリカで小1~3を過ごし、基本的な読み書きはあちらで覚えて帰ってきました。

先日、英検を受けてみたいというので、何級を受けさせたらよいか調べるため、2級の過去問をやらせてみたら、ほとんど正解でした。

でも、知っていても正確な綴りで書けない単語も多いので、中学の単語テストだと時々間違えて、満点のクラスメートにいつも負けています。

でも、私はそれでいいと思っています。

単語テストで100点は取れなくても、次女は外国人と英語で会話しますし、アメリカのドラマも字幕なしで見ますし、ペーパーバックも読みます。

綴りや文法はこれから中学、高校の英語の授業できちんと学んでいくでしょう。

振り返れば、我が家の英語育児は、本当にそんなにお金も手間もかけませんでした

家や車の中でCDを流して、子供達の見たがるビデオや絵本を買ってあげるだけでしたし、教材や英語のビデオ、絵本などに使ったお金は、多分全部合わせても50万円ぐらいじゃないかと思います。

これを高いと思うか安いと思うかはそれぞれだと思いますが、上の子は英語ができるおかげで、塾にも行かずに地元トップの高校に入ってくれました。

次女はどうなるか分かりませんが、もし勉強が苦手でも、中学のうちに英検準1級は取れそうですので、私立高校の英語科だったらそれだけで奨学生になれる学校もあります。

「英語ができると得する」というのを、今一番感じているのは本人達ですが、その本人達にしてみれば、知らないうちに、いつの間にか英語ができるようになっていたのです。

我が家では、子供達は「お母さんの執念でバイリンガルになった」と言われていますが、お金を出してくれた夫も投資以上のものは回収した、というのを認めてくれています。

そんな感じで、我が家の英語育児では、手間もお金も大してかけませんでしたが、その代わり、長女がお腹にいる時からアメリカに行くまで 10年以上、毎日CDをかけました。

そして、帰国してからもまだ英語ニュースを流すなど、今でも英語環境を絶やさないようにしています。
(過去記事「バイリンガルに育った後のおうち英語」

子供をバイリンガルに育てるのは、実はとても簡単なことです。

我が家の例からもお分かりいただけるように、おうち英語で子供をバイリンガルに育てるのには、そんなにお金も手間もかける必要はありません。
(もちろん、かけてもいいんです。我が家ももっとかけられるなら、親子留学とか、いろいろやってみたいことはありました)

その代わり、「わが子を必ずバイリンガルに!」という執念のもと(笑)、何年も時間をかける必要はあります。

けれど、バイリンガルに育った子供は、その後、大きな恩恵を受け、将来に大きな可能性が広がるのです。

子育て自体、投げ出すことなく、何年も時間をかけてやっていく親の仕事です。

小さいお子さんをお持ちのお母さん(お父さん)達には、是非、どうせ何年も続く育児の中に、ほんの少しのお金と手間を投入して、お子さんをバイリンガルに育てていただきたい、と願っています。

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