「おうち英語の会」の個別相談や座談会などで、時々
「こんな単語もまだ分かってなかったんです」とか
「こんな簡単な絵本もまだ一人では読まないんです」
というご相談をいただきます。
そんな時、私は
「でも〇〇さん(質問された方)は、その単語も知ってるし、その絵本も読めるんですよね?」
と尋ねることがあります。
そして、
「私たちが知ってる(できる)ことなんて、この子たちならいずれそのうち分かる(できる)ようになりますよ」
とお答えすることが多いです。
おうち英語っ子達は、私達が今分かってる英語ぐらい、成長の過程のどこかで自然に分かる(できる)ようになりますから。
私と娘たち
またまた我が家のケースで恐縮ですが、うちがまだアメリカに行く前、日本で細々とおうち英語をしていた頃は、長女が小学校に入ると、ほとんど英語を話さなくなり、自分でも「私、もう英語しゃべれなくなった」と言っていました。
また、英文の音読は毎朝やらせていましたが、まだその当時は、文字を読むと言うより、お手本の音を覚えて言ってただけだったのか、自分から洋書に手を伸ばして本を読むということもありませんでした。
当時、うちの長女と同じ年頃で、オンラインの英会話をやっていたり、読書が進んでいるお子さんもいて、焦る気持ちがなかったと言えば嘘になりますが、それでも私は、娘達が日本語の番組を見るのと同じように英語の番組を喜んで見ていたり、英語の本の読み聞かせを喜んでいたりするのを、純粋に「すごいな」と思って、わりと満足していました。
当時の私は、通訳の仕事を始める直前で、日本人にしては英語ができる方でした。
でも、英語のドラマをこんなに軽く楽しむことはできず、集中して見れば分かる状態でした。
まして、ドラマの中のセリフを覚えて真似するというのは、かなり頑張らないとできないことでした。(これが長女は得意でした)
また、読み聞かせの絵本の英語も、完全に「勉強英語」でここまできた私には馴染みのない単語や表現も多く、私自身も勉強になるなー、と思いながら読み聞かせていました。
そういう本場の英語が自然に楽しめる7歳(と4歳)は、純粋に「すごい」と思っていました。
そんな娘たちを見て、中学・高校の学校英語が自分のベースだった私は、
「今からこの状態なら、中学・高校で英語の授業を受けて勉強するようになれば、もう怖いものなしじゃん!」
と、わりと無邪気に思っていました。
当時の子供達の英語は所詮「幼児英語」の延長で、難しい英単語になると、今でも私の方がよく知っています。
でも、中学から英語を始めた私にでも覚えられた英単語なんか、本人達がその気になればすぐに覚えるでしょう。
(実際、長女の英単語の勉強法は、さーっと単語帳を見て例文を音読するぐらいで、単語を覚えるのに必死だった私の受験時代とは全然違います)
幼い頃に「第二の母国語」として英語を身につけてきた子供達は、普段英語をしゃべらなくても、普段英語の本を読まなくても、必要になればしゃべれて、読みたい時には読めて、勉強すればさほど苦労もなく試験で良い点を叩き出す、とってもうらやましいバイリンガールです。
おうち英語で我が子と比べるべきなのは、子供時代の自分
おうち英語で悩みが出てくる時は、アウトプットで「(同世代の)よそのお子さん」と比べている時かもしれません。
でも、自分がそのぐらいの年齢の時を思い出してみると、我が子のすごさが身に染みます。
おうち英語は、誰かと比べる必要はありませんが、何となく誰かと比べてしまいそうな時は、よそのお子さんではなく「自分自身の子供時代」と比べてみるのも良いかもしれません。
そうすれば、今の状態でも十分素晴らしく、また、英語環境を与えている自分も「えらい!」と思えるのではないでしょうか?
「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。