オンラインコミュニティ「おうち英語の会」のご紹介

AI時代のおうち英語:もう「英語ができること」は強みにならない

バイリンさるのサラミ
スキルとしての英語の価値はこの先どうなるの?

先週は(祝日を除き)毎日、クラブハウスのルームを開きました。

毎日、誰かしら人が来てくださって、面白いお話を聞くことができました。

そして、最近は「子供に英語を身につけさせたいから、英語で保育をしてくれる幼稚園や保育園を探している」という人も多いのだということを知りました。

バイリンさるのサラミ
分かります!分かります!

その気持ち、痛いほどよく分かります!

 

実は私も、独身の頃は「子供が生まれたらバイリンガルに育てたいから、インターナショナルスクールに入れよう(そんな財力のある男性と結婚しよう)」と夢見ていたことがあるからです(笑)

まあ、諸事情でその夢は叶いませんでしたが(笑)、幸い、子供達は家の中だけでバイリンガルに育てることができ、夫の突然の海外赴任でも、子供の英語の苦労はありませんでした。
(この辺のことについてご興味のある方は、「通訳翻訳Web」で書かせていただいた、こちらのコラムをお読みください。→ 「国産通訳者の英語育児(前編)」「国産通訳者の英語育児(後編)」)

 

さて、最近、私は、幼児英語についての考えが変わりつつあって、AI翻訳の進化で、いま幼児の子供達が大人になる頃には、英語ができることの優位性はぐっと低くなるのではないかと考えています。

つまり、英語ができてもあんまり得しないし、英語ができなくてもあんまり損しなくなるんじゃないかな?と。

もちろん、何でもできないよりはできた方が良いし、世界中の人が英語でコミュニケーションを取っているので、自分でも英語をしゃべれた方が断然楽しいのですが、そういう、いわば「趣味」の領域を超えた、必要に迫られた場合の言語の壁は、AIのアシストによってそこまで問題にならなくなるだろうと思っています。

つまり「英語なんか好きじゃないし勉強もしたくない」だけど「英語が必要」という人は、AI翻訳(自動通訳)で事足りる世の中になるだろうと思うのです。

 

そうすると、その時にものを言うのは「英語ができること」ではなく、語学力以外のその人の才能や独自性(オリジナリティ)です。

そう考えると、幼児期に英語を頑張るよりも、もっと「その子の個性」を深く追求しておいてあげた方が良いし、幼稚園や学校を選ぶのも、英語ではなく、本来の「保育の質」「教育の質」を重視したほうが良いと思います。

 

その一方で、やはり英語は「世界の共通語」なので、これから大人になる今の子供達は、AIに頼らず英語の情報にアクセスでき、自分でもしゃべれた方が良いという意見は変わりません。(→ どうして子供に英語なんかやらせてるのか?

幸い、幼児期は、適切な環境さえ与えておけば、日本語と一緒に勝手に英語も覚えていきますし、小学生でも、まだそんなに頑張らなくても十分な基礎(素地)は身につけさせてあげられます。

普通の家庭でバイリンガルに育てることができるので、「おうち英語は「しつけ」の一つ」ぐらいに考えておくのが良いのではないか?と思います。

 

最近は、一部のご家庭で、少し子供英語教育が加熱し過ぎている気がします。

英語がいくらできても、英語では、所詮ネイティブスピーカーには敵いません。

私は今、日本人の教育が、英語に偏り過ぎることによる「知性の劣化」を少し心配しています。

日本で学校教育を受けるからには、日本語がしっかり使えなければ、授業や書物から吸収できる知識やアイディアは限られてしまいます。

日本に生まれ育つ子供は、(日本語を含め)日本の良さをしっかりと学んでいくべきではないか、と思っています。

 

昔は、英語ができるだけで生きていける時代がありましたし、今でも英語ができることは少しばかりアドバンテージになります。

でも、今の子供達が大人になる頃には、AIが進化して言葉の壁がどんどん低くなり、「英語ができること」は、「字が上手い」ぐらいの特技になっているかもしれず、そうなると「あなたという人間」が問われる方が大きくなります。

 

そのことに気づいた人から、英語はできるだけ、親は「省エネ」で、子供は「自然に」の方向に向かい、英語よりもむしろ、その子らしさを伸ばしていくことに力を入れていく時代になってきている気がします。

そうなると、おうち英語の素材も、今は「会話も!音楽も!おもちゃも!絵本も!フォニックスも!」と足し算の方に向かってますが、もしかしたらこれからは、もっとシンプルなものに向かっていくのかもしれないな、と思ったりもしています。(「たかが英語」を身につける

「おうち英語の会」なんか主宰しているのに何ですが、子供の言語習得能力はとても素晴らしいので、その力を信じて、おうち英語はもっとシンプルに淡々と続けていって、大事な子供時代を英語の勉強で奪わないで ほしいと願っています。


「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。


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