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共通テストの英語を考える(高3長女が受験)

バイリンさるのサラミ
新しくなった「共通テスト」が終わりましたね!

ここ福岡県にも「新型コロナウィルス感染症緊急事態宣言」が出される中、週末は大学入試共通テストが、滞りなく(多分)実施されました。

今日は、共通テストの英語に対する私見と、うちの長女の受験の様子を書いてみます。

 

共通テストの英語

もともとは、知識偏重のセンター試験から「思考力・判断力・表現力」を測る試験へ、ということで導入が決まった共通テストですが、英語では、「読む・聞く・話す・書く」の4技能を測るために「民間試験を活用する」というのが目玉でした。

しかし、すったもんだの末に民間試験の導入は見送られ、そうこうしているうちに新型コロナの大流行が起こり、受験生家庭としては「もう何がなんだか…」という感じで迎えた本番でした。

 

さて、共通テストの英語は、朝日新聞のこの記事によると、

・発音やアクセントの単独問題がなくなり
・長い英文や資料などが増えたため問題量は6ページ増加
・知識を実際の場面で活用する力を問う問題が目立つ

とのことで、長女の感想も「時刻表を見て計算したり、英語以外の部分で難しかった」とのことでした。

また、

・センター試験で2回読み上げられていた「リスニング」の問題文は、6問のうち4問が「1回読み」に
・問題量は昨年の10ページから20ページに増え、配点が50点から100点に引き上げられた

とのことで、確かに、スピードも含めて「実用的な」英語の運用力が問われているあたりは、TOEICに似てきたな、と思いました。(英語の内容は、TOEICはビジネス中心ですので少し違いますが)

 

大学という「学問をする場」の入学試験と考えると、全然アカデミックな内容ではないので、確かにこれは問題かもしれませんが、実際、現在の日本人が置かれている状況と現実的な英語の必要性を考えたら、私はこれは妥当な変更、妥当な試験だと思いました。

そして、先述の記事にも「これまでのような長文の物語や論説文の読解は個別試験で問うしかない」と書かれているように、本当にアカデミアで通用する英語力を求めている大学は、各大学の2次試験でそれを出題するのだろうと思います。

この記事では「中堅の学生にこれから求められる英語力」が「ネットで海外とやりとりする、今回のような実用的な英語力」だろうと述べられていますが、これまでのアカデミック偏重の英語では、このような「実用的な英語力」すら平均的日本人には身についていないのが現状です。

「アカデミックな英語」にも対応できる読解中心の英語力を軽視するわけではありませんが、アカデミックよりも実用的な英語を求められる場面が、実際問題としては圧倒的に多いわけで、そこができていないことは、大きく日本の国益を損なうと私も思っています。

ですから、広く沢山の学生が受験する共通テストでは、このような英語の試験が望ましいと私も思いますが、難関大学では、これだけでは終わらないよう、これまで通り「長文の物語や論説文の読解」をばんばん出題してもらいたいと思います。(私なんかに言われなくても、当然そうなると思いますが)

そして、難関大学を目指す子は、英語をしっかり読め、きちんと書け、さらに外国人とも互角にディスカッションできる力を身につけてもらいたいと思います。(アメリカでネイティブ学生に混じって大学院に行って、英語で苦労したおばちゃんからのお願いです)

 

長女と共通テストの英語

さて、そんな共通テスト、我が家の長女も受けてきました。

長女は、英語なんかもう全く眼中になく、この共通テストでは、とにかく「1に世界史、2に倫政(倫理と政経)、3, 4が理科で、後は知らん」という感じでした。

 

初日の朝は「あー、緊張する!」「どうしよう、どうしよう、緊張する」と、とにかく大騒ぎして落ち着かないので、赤ちゃん時代のビデオを流して、それで気持ちをそらしながら支度をさせました。(幼稚園児か!)

バイリンさるのサラミ
後追いしてギャン泣きしてるこの赤ちゃんが、元気でこんなに大きくなってくれて、母はもうそれだけで十分だよ

室内で撮ったビデオには、背後でやたらかけ流しの音が流れていました(笑)

 

そんな長女、初日は、頑張っていた世界史と倫政が「難しかった」と撃沈し、メンタルやられて帰ってきて、次女と一緒に励ますのが大変でした。(次女が自分の受験勉強に執着していないのが、こんな時には助かりました 笑)

その後、Twitter で街の声を拾ったら「みんなも『世界史難しかった』って言ってる!」ということで、何とか立ち直りました。

なお「英語は激ムズだったよ。おかげで差がついた😈」と黒い喜びに浸っていました。

 

2日目は、文系なので最後の理科を受験しないため、少し早く帰宅して、駿台の解答速報を見ながら、大騒ぎで自己採点をしていました。

一問ごとにいちいちアップダウンが激しすぎて、側にいるだけで疲れました(笑)

 

自己採点の結果は、他教科は長女の名誉のために伏せますが(笑)、英語は(この粗忽さでマークミスさえしてなければ)リスニング、リーディング、それぞれ1問ミスで、リスニング96 点、リーディング98点の見込みだそうです。

散々の結果だったらしい数学や国語を少しでもカバーできたでしょうか?

英語は(授業以外では)全く勉強しなかった長女、おうち英語っ子(おまけに帰国子女)ですので、単語の意味や細かい文法問題が出題されると間違いも多いのですが、耳から聞いたり、大量に読んで処理していく、この手の「問題料が多く実用的な試験」は超・得意。

今回なくなった「発音やアクセント」の正解を問う問題などは、間違うたびに「だって、こういう発音する人もいるじゃん!」と言われて、私まで「確かに…」となっていたのですが、それがなくなった今回の変更は、長女には有利に働きました。

(なお、英語を勉強しなかった分のすべての時間をかけて、他の教科を本当によく勉強していたことは、長女の名誉のために書き添えておきます)

 

長女が受ける大学の2次試験の英語は、「これまでのような長文の物語や論説文の読解」が出ると思われますので、特に「論説文の読解」には少し対策が必要だと思いますが、洋書をよく読んできたので、少なくとも「英語を読む」ところまでは苦労がないはずです。

いずれにしろ、最後まで「英語どころではない」ようですが、最後まで精一杯、頑張って欲しいと思います。

(そして我が家の次の本番は、忘れられがちな次女の高校受験です)

 

追記:自己採点の結果

共通テスト終了の翌日、学校で自己採点をして、校内順位をもらってきました。

英語だけ公開しますと、

・リーディングは校内5位(校内最高点100点、長女は98点)

・リスニングは校内3位(最高点97点、長女は96点)

だったそうで、意外と差がついてませんでした(笑)

しかし、いずれにしろ、日本にも英語のできる若者が増えてくるのは、とても喜ばしいことです。

 

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