オンラインコミュニティ「おうち英語の会」のご紹介

アメリカ暮らしで最初のトンネルを抜けた日

一昨日より、昔書いていた日記から、アメリカに行ったばかりの頃の思い出を振り返っています

今日は、昨日書いたように初めての友達ができてから、学校が始まるまでの残りの夏休み期間をどのように過ごしたのか、の日記です。


公園で決死の突撃を果たして、アメリカで初めての友達はできたが、初めてアメリカ人の子供と一緒に遊んだことで、長女は逆に自分が英語をしゃべれないことを思い知って、 
「英語がしゃべれないから、学校でいじめられる」 
と、不安が最高潮に達してきた。 
おかげで、私とやっていた英語の勉強は前より真面目にやるようになったが、不安のあまり、夜になるとしくしく泣き出して、なだめても却って激しく泣くようになった。 

これには参った。 

同じ頃、夫が仕事先から紹介を受けた現地在住の日本人の方から電話をいただき、 
「何か困っていることはないですか?」 
と言われたので、子供が学校になじめるかどうか、それが一番心配です、みたいなことを言ったら、 
「お子さんが英語ができないんだったら、今すぐ家庭教師を探して、英語の特訓をした方がいいわよ」 
と言われ、だんだん私も不安になってきた。 

家庭教師。 

そう言われても、どうやって探したらいいのか。 

やはりここは、日本人家庭とコンタクトを取って、どうしているか聞いてみよう。 

それまで日本語補習校には通わせないつもりだったので、夫の仕事先から渡された補習校の関係者にはコンタクトを取っていなかったのだが、こうなると、やはり頼りになるのは日本人ネットワーク。 
この方に連絡を取って、補習校に通っている駐在員のご家族を紹介してもらい、「じゃあ、一度、お会いしましょう」 ということになった。 

しかし、お互い夏休みで旅行などに出かけていて、なかなか機会が取れずにいたら、ずっと留守だった北隣の家に明かりが灯り、人の気配がするようになった。 

そしてある日、もう暗くなっていたが、隣の裏庭に人が出ているのに気づいたので、早速うちも裏庭に出て、挨拶をした。 

すると、長女と同い年の一人っ子の女の子がいて、夏休みで今までは出かけていたが、もう後はどこにも行かない、という。 
両親が働いているので、日中はYMCA(学童みたいな所)に行ってるが、これからは夕方からはその子と遊べそうだ。 
早速、その週末には、裏庭にウォータースライダーを出して遊ぶから、一緒にどう?と誘ってくれた。 

その日は、うちの子達とその子の他にもう一人、近所の女の子(次女より一つ年下)も来て、4人で大はしゃぎして水遊び。 
久しぶりに同じ年頃の友達と遊んで、子供達も本当に楽しそうだった。 

今、振り返ってみると、北隣の家族と知り合ったこの日を境に、渡米直後のつらく孤独な時期は終わりを告げた感がある。
その後も、新しいことの連続に、戸惑いはあるけれど、見知らぬ土地に母子三人で取り残されたような心細さは、この頃から、だんだんなくなっていった。 

また、南隣の家族とも顔を合わせる機会が出てきて、話をするようになった。
ここの奥さんはカトリックの私立小学校の英語の先生だったので、子供の学校のことをいろいろ相談してみた。
この家族には、5歳の女の子を筆頭に子供が4人いて(後にもう1人生まれて5人兄弟になった)、自宅にランチにも呼んでくれたので、子供達も仲良くなり、日中はこの子達と遊ぶようになった。 

そして、夕方はほとんど毎日のように北隣の女の子と遊ぶのが日課になった。 

そんな風に友達もでき、英語で遊ぶうちに、子供達もブロークンながら英語が口から出てくるようになり、家でも英語の勉強を続けていたら、長女も、「これなら何とかなるかも」と思ったのか、学校のことを不安がることもなくなってきた。 

南隣の奥さん(私立校の先生)にも、 
「大丈夫よ、アメリカの学校は英語のできない外国人には慣れてるから、学校が始まって、少し様子を見てからいろいろ考えればいいわよ」 
と言われ、私も何となく、家庭教師なんかつけなくても大丈夫かな、学校のことも、この近所のお母さん達に聞けば何とかなりそうだ、という気になってきた。

 

結局、補習校の保護者の方に初めてお会いした時には、英語の心配はもうなくなっていたのだが、学校の手続きや生活上の細々したことでは、まだ分からないことが沢山あったので、そこで「話の分かる日本人」にいろいろ尋ねることができて、こちらはこちらで本当に助かった。

〔2012年9月25日〕


今でも北隣のご家族と初めてお会いした時のことはよく覚えていますが、この日が、アメリカに来て途方に暮れていた私達家族が「暗いトンネルを抜けた日」でした。

この子は一人っ子で、近所に同じぐらいの年頃の友達がいなかったので、彼女の家族も私達が引っ越してきたことをとても喜んでくれました。

子供達は毎日のようにお互いの家を行き来し、私も学校で分からないことがあるとこちらのお母さんに教えてもらい、本当にお世話になりました。

子供同士が親しくなると、トラブルもありましたが、トラブルを通じて、母親の願いや悩みはアメリカも日本も同じだな、と思うことが何度もありました。

また、日本とアメリカ(そしてメキシコ)、子育ての環境は違っても、子供を危険から守り、健やかに成長して幸せな人生を送って欲しいと願う親の心は万国共通だな、といつも感じました。

少し古い体験談ですが、海外で子育てされている方、これから海外駐在の予定のある方の少しでも参考になりましたら幸いです。

 


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