完全に私の独断と偏見による「バイリンガルの育て方」シリーズです。 (前回は、コチラ(その3)/第1回から読みたい方は、コチラ(その1))
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昨日は、10代以降の大人(小学校高学年以上になったら「インプットはアウトプットで行う」と書きましたが、これについて少し詳しく説明します。
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英語回路を作るには、大量のインプットをする必要があるのですが、「日本語のバリア」がある10代以降の大人(小学校高学年以上)は、いくら英語をインプットしても、その英語が「日本語の部屋」に「外来語(お客さん)」として入ってしまうだけで、なかなか「英語の部屋(英語回路)」はできません。
なので、もう、力づくで英語の部屋を増築して、英語に住み着いてもらう必要があります。
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そもそも、どうして英語をインプットしているのに、脳はその英語を日本語の部屋に通してしまうのでしょうか?
ここで思い出していただきたいのは、「言語は音である」ということです。 ・「言葉は脳に習得させる」
日本語しか周囲にない状態で何年も経つと、脳は、日本語以外の言語の音が入って来ても、日本語の音に変換して聞いてしまうようになります。
その状態で英語の音を聞くと、脳は、「この音は言語だ」とまでは認識しても、言語の部屋が「日本語の部屋」しかないので、仕方なく「どうぞ、どうぞ」と、そこに通してしまうか、最悪の場合には「物置き(不用品置き場)」に入れてしまうのです。 (入れてくれないわけではありません。脳はすべての情報を受け取り、どこかに通すことは通します)
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物置きに入れたが最後、あることを忘れてしまう物たち。 (思い当たる節はありませんか?笑 うちは引っ越しが多いので、こういう物は比較的少ないのですが、それでもそれなりにあります)
かけ流しをすると子供は面白いほど吸収するのに、親の方には、いくらインプットしても、英語が頭に入ってこない(ような気がする)のは、こういう訳です。
ですから、とにかく英語をマスターしたければ、英語の「音」を習得する必要があります。
発音が大事、というのは、発音できる音は自分の音になって、脳が「日本語とは別の言語」と認識するようになるからです。 ・「大人のおうち英語(まずは発音)」
「英語の発音」と言っても、必ずしも「ネイティブのような発音」ということではありません。
英語を英語たらしめている個々の音やリズム、イントネーションが習得できていれば、多少、日本語訛りがあっても、それは十分「英語の音」です。
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ところで、発音は、聞くだけでは絶対に習得できません。 必ず声に出して、お手本の音をまねる必要があります。
しかも、個々の音が出せるだけでは英語にはなりませんから、リピーティング、シャドーイング、オーバーラッピングなどで、ある程度まとまった量の英文を「お手本の音を聞いてまねる」訓練が必要になります。
この「聞いてまねて自分も声に出す」アウトプットが、大人の場合は、脳にも届く英語のインプットになります。
これが、「インプットはアウトプットで行う」ということです。
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さて、そうやって発音をマスターしても、「音の習得」だけでは英語回路は作れません。
読んだ(聞いた)英語を日本語を介さず、英語のまま理解できるようにならないといけません。
この直読(直聴)直解の能力を身につけるのも、やはり「アウトプットで行う」のが一番の近道です。
これに関しては、「大人が英語回路を身につけるには」にも簡単に書きましたが、次回は、この「直読(直聴)直解の力」をつけるにはどんな取り組みが有効か、少し詳しくご紹介します。
ちなみに、私が発音を勉強したUDA式30音については、体験談をお寄せいただいています。 ご興味がある方は、是非、お読みください。 ・「大人のおうち英語(ライオンさんのUDA式30音・発音体験談)」
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