4年前、次女が中学に入って、子育てから手が離れて時間ができたので、「英語育児のことを書こう!」とこのブログを始めました。
(記念すべき第1回目のブログはこちら → 「長女16歳の誕生日に思うこと」)
(3年前・1周年のブログはこちら → 「ブログ1年を経過して思うこと」)
(2年前・2周年のブログはこちら → 「2020年『おうち英語』について思うこと」)
(1年前・3周年のブログはこちら → 「上の子が巣立って思うこと」)
ということで、今日は長女の20歳の誕生日でした。
と言っても、民法改正で今年(2022年)の4月に成年年齢が18歳に引き下げられ、法的には4月1日に成人してしまったので、節目なのか何なのかよく分からない20歳の誕生日となりました(笑)
しかも、本人は地元を離れた大学に進学して、もう家にはいないので、うちで特にお祝いもせず、至って普通の日曜日です。
長女の誕生日としては、もう何もない普通の日曜日ですが、今日は、このブログにとっても記念すべき誕生日なので、久しぶりに、おうち英語について、最近思うところを書いてみます。
新型コロナで、ロックダウンがあったり、在宅勤務やZoomが普及したり、いろんな変化が加速したこの2年間。
英語を使って仕事をする人間として、私もその渦中に投げ込まれ、おうち英語に対する考え方にも変化がありました。
私の今の結論を乱暴に言えば「子供の英語を頑張りすぎるのは危険」ということです。
Twitterでもつぶやいたのですが、30年ほど前(私が若い頃)には、賞状書士(筆で賞状を書く人)はかなり良い収入を得ていたと思うのですが、今はほとんどパソコンで印刷する時代になって一部の書家だけが書道で食べていける時代になりました。
英語も、20年後にはこれに近い技術になっているのではないか? と私は感じています
字も「下手よりは上手い方が良い」ですが、英語も「できないよりはできた方が良い」程度になるかもしれず、英語が話せることよりも、その人の個性や本質的な才能の方がますます大事になっていて、言葉の問題は(完璧ではなくとも)かなりの部分、AI(機械翻訳)で解決できるようになっている可能性が高いです。
そうなると、「英語ができる」ことで得することもそんなになくなり、逆に「英語ができない」ことで損することも減ってくると思います。
(そんなようなことを、2021年2月にもブログで書いていました)
・AI時代のおうち英語:もう「英語ができること」は強みにならない
私はむしろ、これからの均一化の進む世界では、しっかりとした「日本語話者」であることの優位性の方が高くなってくるような気がします。
英語しかしゃべれない英語のネイティブスピーカーより、英語以外の言語が母語で英語もしゃべれるバイリンガルの方が、いろんな意味で有利な時代になると思うのです。
そんな中、日本の教育が英語に偏り過ぎて「知性の劣化」を招かないでほしい、と心から願っています。(上のブログ記事にも書いたように、英語がいくらできても、英語では、所詮ネイティブスピーカーには敵わないですし)
もちろん、だから「英語なんかやらなくて良い」とは思っておらず、むしろ、英語は今後ますます世界の標準語として君臨し続けるとは思いますので、日本語だけでなく英語の情報に(できればAIに頼らず)アクセスでき、自分でも発信できた方が良いと思います。
でも、その場合でも英語力よりも「あふれる情報の中から必要な情報を取捨選択できる力」や「人が聞きたいと思う情報を発信できる力」(今風に言えばキュレーション力と発信力)の方が重要ですし、その元となるその人の人間性や個性が大事になってくると思います。
そもそも子供というのは言葉を覚える天才ですので、適切な環境さえ与えておけば、日本語と一緒に勝手に英語も覚えていきますし、小学生でも、まだそんなに頑張らなくても十分な基礎(素地)は身につけさせてあげられます。
別に、家で子供と英語で楽しむ必要はなく、また、家で子供に英語を教えたり、勉強させる必要もありません。(もちろん、楽しんでもいいですし、少しぐらい勉強させてもいいんですが、そこは本質ではないんです)
お腹の中にいた時から英語を聞かされて育った長女は、今日20歳になり、日本語ネイティブで英語も話せるバイリンガルになりました。(もちろん、英語は日本語に比べると貧弱ですが、いざとなったら困らないレベルで、それは次女も同じです)
長女が生まれてから今日までの20年の間には、思いもよらなかった出来事や大きな変化がいくつもありました。(日本や世界レベルでは東日本大震災とか新型コロナの流行とか、我が家レベルでは沖縄やアメリカで暮らしたこととか、私個人では通訳者になったこととかアメリカの大学院に通ったこととか)
ここから20年後の日本や世界の変化は、もっとスピードが速いでしょう。
私たちの想像もつかない世界を生きる子供たちに、なるべく 親は「省エネ」で子供は「自然に」英語を身につけてもらい、英語をがんばらない分、その子自身の世界を大事にしてほしい。
そんな「おうち英語」をこれからも提唱すべく、5年目も細々とこのブログを続けていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします!
(Twitter や Instagram でも発信しています!)
「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。