完全に私の独断と偏見による「バイリンガルの育て方」 今回は、前回に続いて、小学生へのインプットを考えます。 (前回は、コチラ(その7)/第1回から読みたい方は、コチラ(その1))
◆
前回は、小学生のインプットは、その子に合わせたオーダーメイドのアレンジが必要だと書きました。
では、何をどのようにアレンジしていけば良いのか?
それを考える時、考えるべき基準は2つあります。
まず1つ目は、子供の成長のステージ(年齢)で、その子の「自我」の発達がどの辺か、ということです。 幼児寄りなのか、大人寄りなのか、ちょうど切り替わろうとする嵐の時期なのか?
そして2つ目は、その子のそれまでの取り組みによって「英語回路」がどの程度育っているか、です。 小さい頃から英語育児をやってきて、年齢相応のバイリンガルに育っているのか、それとも、ほとんど英語に触れたことがなくて、脳内に日本語のバリアができ始めているのか?
◆
成長ステージで考えると、例えば、小学校低学年なら、それまでの英語の取り組みがどれぐらいだろうが、まだまだ幼児と同じように、かけ流しによるインプットができます。 さらに、小学生になっているので、そこに「お勉強」要素を足していくこともできます。
そして「英語回路」の基準を加味すると、同じ低学年でも、ずっとおうち英語で英語育児されてきた小学1年生なら、年齢相応のバイリンガルに育っていますから、ネイティブの子供向けのビデオや絵本、チャプターブックを楽しんだり、あるいはワークなどをやっていけば、それでインプットを続けていけます。 (参考:「おうち英語『小学校の壁』を考える(後編)」)
しかし、まったく英語に触れたことがなければ、まずは「英語回路」を築く必要があります。
◆
次に、小学5年生なら、成長ステージで考えると、英語育児歴に関係なく、かけ流し(だけ)でインプットは難しい年齢に入ってきますが、おうち英語でバイリンガルに育っている子なら、ネイティブ向けの読書や映画・ドラマなどで英語力を高めることができるので、子供主導でおうち英語を続けていくことになるでしょう。
一方、まったく英語に触れてこなかった小学5年生なら、全然違うアプローチが必要になります。(例えば、次の記事などを参考にしてください) ・「小6の英語」 ・「『基礎英語』プラスアルファの使い方」
◆
しかし、仮にほとんど英語に触れたことのない高学年でも、小学生まではまだ「教えない」で「習得させる」ことができますし、将来を考えたら、その方が「使える英語」が身につきます。 ・「小学生からのバイリンガル育児」 ・「バイリンガル教育は小学生のうちに始める」
ただ、そのための工夫は必要です。 ・「日本語を介さない(小学生のバイリンガル教育のコツ・その1)」 ・「自我を上手に取り扱う(小学生のバイリンガル教育のコツ・(その2)」
◆
また、今どきは小学生でも結構忙しいので、あまり欲張らず、現実的な目標を定める必要もあります。
◆
このように、小学生はその家庭、その子に一人ひとり合わせる必要があり、そこが一番難しいところです。
それでも、家庭でできる小さなことだけでもいいので、英語のインプットは是非、小学生のうちに始めてほしいと思います。
小学生のうちに始めておけば、中学に入ってから必ず役に立ちます。 ・「私がおうち英語されていた」 ・「おうち英語をやっておくと、どうして中学でラクなのか?」
◆
ただし、「無意識に習得」させるためのインプットではなく、英語を「自我でお勉強」させるようなアプローチを取ってしまうと、せっかく小学生のうちに始めても、かえって逆効果になってしまうこともあるので、そこはくれぐれも注意しましょう。 ・「おうち英語って?」 ・「おうち英語を成功させるには「自我」を理解する」
次回も「小学生のおうち英語」について、もう少し書いていきたいと思います。
☆ ――――――――――――――― ☆ ――――――――――――――― ☆
「おうち英語で子供をバイリンガルに育てたいけど、一人でできるかどうか不安」というお母さん(お父さん)のために「おうち英語の会」をやっています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。